ミラン加入のルーカス・パケタとは何者か。経歴やプレースタイルは?

2019年01月04日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

出身の島名がいわゆるフットボールネームに。

ミラン加入が決まったパケタ。(C)Getty Images

 現地時間1月3日にミランが選手登録したのが、フラメンゴから獲得したブラジル代表MFのルーカス・パケタだ。
 
 1997年8月27日生まれの現在21歳。本名はルーカス・トレンティーノ・コエーリョ・デ・リマで、リオデジャネイロ北東部に位置するパケタ島の出身ゆえ、「ルーカス・パケタ」がいわゆるフットボールネームとなった。
 
 8歳で名門フラメンゴの下部組織に入団し、16年3月に18歳でトップチーム・デビュー。2018年シーズンはリオ州リーグ(11試合・2得点)と全国リーグ(32試合・10得点・2アシスト)でベスト11に選出される活躍を見せて注目を浴びた。
 
 ブラジル代表としては16年3月にU-20代表に初選出され、10番として17年1~2月のU-20南米選手権にも出場。翌18年にはA代表のワールドカップに向けた35人の予備登録メンバーに最年少の20歳で名を連ねる。本登録からは漏れロシア行きは叶わなかったものの、大会後のアメリカ戦(9月8日)でA代表デビューを飾った。2020年の東京オリンピックでの活躍も期待されるセレソンのホープだ。
 
 こうした活躍を受けて2018年には欧州でも注目の的となり、パリSGやバルセロナ、R・マドリー、ユベントス、チェルシー、マンチェスター勢など錚々たるクラブが獲得を狙う人気銘柄に。最終的には、フラメンゴとブラジル代表の先輩であるレオナルドSDを交渉役に立てたミランが、争奪戦を制した。移籍金は3500万ユーロ(約46億円)で、まずは500万ユーロを支払い、残りは3年分割となる。
 
 プレースタイルは、ほとんど左足しか使わないレフティーのファンタジスタ系。股抜き、ヒールリフト、ルーレットなどブラジルらしい遊び心のある技を駆使して相手を手玉に取る。
 
 また、四方を囲まれても相手を巧みにブロックして抜け出してしまうキープ力、ピンポイントのラストパス、強烈なミドルや直接FK、意外に強いヘディングなども特筆に値する。
 
 さらにこのタイプにしては泥臭いプレーも嫌わず、守備面の貢献や戦術的柔軟性も高い。それゆえフラメンゴとブラジル代表では、本来のトップ下に加え、サイドハーフ、第2ボランチ(攻撃的)、セカンドトップ、偽のCFなど様々なポジションを担ってきた。よりモダンなテクニシャンと言っていい。
 

次ページ課題や似ている選手は?

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事