【選手権】前回大会に続く負傷…仙台育英のスピードスター結城陽向はプロを目指して次なるステージへ

2019年01月02日 小林健志

開幕10日前の練習試合で右膝半月板損傷の重傷を負ってベンチスタートに…

怪我で本領発揮とはならなかった結城。この悔しさは大学サッカーの舞台で晴らしたい。写真:徳原隆元

[高校選手権・2回戦]仙台育英0-1岡山学芸館/1月2日/味フィ西

 仙台育英のスピードスターは今大会ノーゴールに終わった。自慢のスピードを活かしたディフェンスライン背後への抜け出しと、精度の高いシュートが持ち味で、プリンスリーグ東北で11得点を叩き出し、チーム得点王となったFW結城陽向(3年)。エースストライカーとして輝くはずだったが、前回大会に続き、怪我に泣かされてしまった。

「昨年の選手権も1月1日にケガをして、そこから2018年は苦しいシーズンになってしまいました」と振り返る結城。前回大会は1回戦で途中出場して活躍を見せながらも、翌日の2018年元日の練習で負傷。右足の親指下に水が溜まり、3か月近く痛みが引かず、まともにプレーができなかったという。

 その後プリンスリーグ東北ではゴールを量産し、チームのエースストライカーとして大きく成長を遂げて今大会に帰ってきたが、大会前の静岡での調整でアクシデントが起きてしまう。12月21日の飛龍高との練習試合中に右膝を負傷。半月板損傷の重傷だった。
「12月30日に病院で注射を打ってどうにか出られるだろうという状態までにしてもらいました。しかしドクターからは後半20~30分の出場じゃないと膝の限界が来ると言われていました」
 
 今大会ベンチスタートとなった結城は、1回戦はチームが大量リードを奪ったこともあり、大事を取って試合出場は無かった。

 そして迎えた1月2日の2回戦・岡山学芸館戦。1点をリードされた状態で後半16分、結城はFW菅井大翔(3年)に代わってピッチに立った。しかし「陽向は合宿の時の怪我でベストコンディションではなく、100%でやるのは厳しい状況でした。ましてやスピードで勝負するタイプの選手ですので、ちょっと苦しい状況でした」と仙台育英の城福敬監督も無念そうに振り返り、「100%で走ると負担がかかってしまうので、全力で走ることはできませんでした」と結城も認めた通り、本来のスピードは出せなかった。

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