小笠原が引退、昌子の移籍も既定路線…アジア王者・鹿島が打つ戦力確保の策は?

2018年12月27日 サッカーダイジェストWeb編集部

注目される攻守の要の動向は…

伊藤(左)の加入が決まり、白崎(右)の獲得も濃厚。昌子(左から2番目)の移籍は既定路線だが、鈴木(右から2番目)は慰留できるようだ。(C)SOCCER DIGEST

 クラブW杯を4位で終了し、2018年シーズンがようやく終わりを告げた鹿島。選手たちは束の間の休息に入ったが、来たる2019年シーズンに向け、新たなるチーム作りはすでに始まっている。
 
 一番の注目は、DF昌子源の去就だろう。6月のロシアW杯で活躍し、今夏、フランス1部のトゥールーズ、ストラスブールの2チームから公式オファーを受けた。しかし、鹿島のアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)優勝を優先に考え、海外挑戦を断念。ACLを制したことでクラブも移籍を容認し、今冬での欧州移籍の可能性が高まっている。
 
 鹿島の強化部は「本人の希望。契約は相手と(昌子)源のサイドで進めている。あとは見守るだけ」と話し、交渉は代理人と移籍先との話し合いに委ねている。ブンデスリーガのクラブも獲得に関心を寄せていたが、交渉はすでにトゥールーズとの間で一本化されており、年内にも話し合いがまとまる様子であり、移籍も秒読みに入っている。

 昌子同様に、海外移籍の噂が絶えないのがFW鈴木優磨。今夏も欧州の複数のクラブが触手を伸ばしたが、「今季は何も成し遂げていない。(その)タイミングじゃないでしょ」と残留を決意。夏にFW金崎夢生が鳥栖へ移籍したことで、その重責は大きくなり、時間の経過とともにチームのエースへと成長した。今季はキャリアハイのふた桁得点(11点)を記録し、ACLでは大会のMVP(最優秀選手賞)も受賞。22歳の大黒柱の移籍は、クラブとしても容認し難いのが現状であり、残留は濃厚だ。
 
 26日には、DF三竿雄斗の大分移籍が発表され、昌子の退団も決定的。となれば、最終ラインの補強が急務と考えられるが、クラブは「中盤のゲームメーカー」と「前線のポストプレーヤー」の獲得を画策している。
 
 7月25日のC大阪戦で、昌子が左足首を負傷。長期離脱を余儀なくされたが、このタイミングで加入した韓国代表DFチョン・スンヒョンが早期に適応した。またDF犬飼智也も奮闘し、"守備の要"を欠く状況下でも、ACLで結果を出すことができた。
 

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