長友佑都がアジアカップで「ワールドカップ以上に」こだわるもの

2018年12月28日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「優勝した時の興奮は忘れていない」

帰国後、インタビューに答えてくれた長友。写真:滝川敏之

 長友佑都が自身3度目のアジアカップに挑む。11年大会で優勝、4年後の15年大会でベスト8敗退と天国も地獄も味わっているベテラン戦士は「アジアカップへの意気込みは?」という質問に間髪入れずに答えた。
 
「11年大会で優勝しましたが、その4年後の大会はベスト8で敗れてすごく悔しい想いをしました。アジアカップを制した時の興奮は忘れていないし、もう一度あれを経験したいなと。だから、今はアジアの頂点に立つことしか考えてないです」
 
 2015年のアジアカップに臨んだ日本は、パレスチナ、イラク、ヨルダンと戦ったグループリーグで3戦全勝。アジア王者の威厳を見せつけ、大会連覇に向けて死角なしという空気感があった。しかし、続く準々決勝でUAEに敗退……。
 
果たして、この敗戦は後のワールドカップ予選に影響したのか。実際、日本はロシア・ワールドカップのアジア最終予選でUAEにホームで敗れている。
 
「正直、アジアのレベルも上がってきていて、日本が必ずワールドカップに出られるという時代ではなくなってきました。ワールドカップの最終予選でUAEに敗れているし、そう考えると(アジアカップでの敗戦を)引きずっているというのは少なからずあるんじゃないかと思います」
 
 ある意味、他国に舐められないためにもアジアカップで負けるわけにはいかない。長友曰く、アジアカップは「プライド」を懸けた大会である。
 
「アジアカップはワールドカップに比べて、インテンシティも含めレベル的にそこまで高くない。だから、ワールドカップ以上に自分たちのプライドが出てくる。ワールドカップはやっぱり挑戦者というような形で挑む。でも、アジアカップは違いますよね。どんどんプライドが出てきて、そういうところでメンタル的な違いを感じます。絶対に俺らが頂点になるんだ、俺らがアジアでナンバー1なんだっていうプライドはワールドカップ以上に出てきます」
 

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