「鹿島は力不足」「スンテ不在が痛かった」クラブW杯の大敗に韓国メディアの反応は?

2018年12月25日 ピッチコミュニケーションズ

88分と後半アディショナルタイムに「屈辱に近い連続ゴール」を決められて敗れた

ACLでゴールを量産したセルジーニョも、クラブW杯では沈黙した。(C)Getty Images

 クラブワールドカップの3位決定戦で南米王者のリーベル・プレートと対戦し、0-4で敗れた鹿島アントラーズ。この結果は韓国でも報じられた。
 
 例えば『mydaily』は、「リーベル・プレート、鹿島アントラーズを大破しクラブW杯3位に」と報道。同記事はリーベルは最後まで攻撃の手綱を緩めなかったとしながら、この日2得点を挙げたゴンサロ・マルティネスの活躍に注目し、「ゴンサロ・マルティネスは後半アディショナルタイムにもダメ押しのループシュートを決め、チームの勝利を自ら祝った」と綴っていた。

 このようにリーベルを主語にした報道も少なくなかったが、鹿島の戦いも注目されている。
 
 そもそも3位決定戦に臨む鹿島には、試合前から韓国も関心を寄せていた。『スポーツ東亜』は、20日に行なわれた準決勝で鹿島がレアル・マドリーに1-3で敗れた後、鹿島の遠藤康がFIFAのインタビューで語った発言に着目。リーベル戦前日の21日に「鹿島の遠藤康"レアル・マドリー戦の敗北、残念だが幻想的な経験"」と題して、「この大会でアジアのフットボールの強さを見せつけたい」など遠藤の発言を伝え、アジア王者としての覚悟を紹介していた。

 また、「クォン・スンテはレアルのシュートを安定的に防ぎ、チョン・スンヒョンは世界最高水準の選手を相手に印象的な守備力を見せた」とした『スポーツソウル』など、レアル・マドリー戦の韓国人選手の活躍を取り上げるメディアも多かった。
 
 そんななか、リーベル戦の鹿島の戦いぶりも報じられたが、特に目立っていたのはGKクォン・スンテが試合序盤に交代したことにスポットライトを当てた記事だ。
 
 例えば、「戦力的な劣勢を克服できずレアル・マドリーに1-3で敗れ苦杯をなめた鹿島はリーベルに0-4で完敗した」と切り出した『sportalkorea』の記事は、クォン・スンテがボレとの接触で負傷し、23分に交代したことに注目し、「ベテランの曽ヶ端が入ったが、その直後にスクリーニに先制を許してしまった」と伝えた。
 
 そして、後半に入ってから鹿島が反撃に出る場面も見られたとしつつ、「リーベルの速いテンポと個人技が光った突破に苦しめられた。鹿島は力不足だった」と報道。88分と後半アディショナルタイムに「屈辱に近い連続ゴール」を決められて敗れたとし、「クォン・スンテの不在が痛かった」と締めくくった。記事タイトルも「"クォン・スンテが負傷交代"鹿島、リーベルに0-4完敗"4位"」と韓国人GKが抜けたことを強調していたことが印象的だった。

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