【マージ―サイド・ダービー展望】エバートン、敵地アンフィールドで19年ぶりの勝利を掴めるか? 苦手克服のためには…

2018年12月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

エバートンの希望はシグルドソンとリシャルリソンの好調。

出場停止/リバプール=ヘンダーソン(MF) エバートン=なし
故障者/リバプール=チェンバレン(MF) エバートン=なし

 10勝3分けとプレミアリーグではいまだ無敗をキープするホームのリバプールが、優位に試合を進めるはずだ。

 現地メディアの多くが予想するリバプールの布陣は、直近のCLで敗れたパリSG戦の4-3-3ではなく、シャキリを先発させる4-2-3-1。前節ワトフォード戦で退場した主将ヘンダーソンをサスペンションで欠く中盤は、ヴァイナルダムとファビーニョ(もしくはミルナー)の二枚で構成する可能性が高そうだ。

 サラーやマネのスピードを活かした破壊的な攻撃力もさることながら、今シーズンのリバプールは守備が盤石だ。ここまでの5失点は、マンチェスター・シティと並んでリーグ最少。新加入のGKアリソンやCBファン・ダイクを軸とした堅守を崩すのは、そう簡単ではないだろう。
 ただ、今シーズンのエバートンは侮れない。M・シウバ新監督が攻守のバランスに優れた組織的なチームを作り上げ、ここまで6勝4分け3敗の6位。マンチェスター・ユナイテッド(7位)よりも順位は上だ。

 頼りになるのが、ルーニーが退団したトップ下でシュートにパスにと獅子奮迅の働きを見せているシグルドソンと、8節レスター戦(2-1)から本来のウイングではなくCFでその得点能力を遺憾なく発揮している入団1年目のリシャルリソンだ。ともに独力で違いを生み出す打開力を併せ持つだけに、堅牢を築くリバプールでも手を焼くだろう。

 1999年9月に1-0で勝利して以来、プレミアリーグの対戦において敵地アンフィールドでは9分け9敗と白星がないエバートンだが、今回のマージーサイド・ダービーでその苦手意識を克服できるか。キーンとミナがDFライン中央部を固める守備もまずまず安定しているだけに、19年ぶりに勝利を掴む力は十分にある。

【一口メモ|マージーサイド・ダービーとは】
 スタンリー・パークという公園を挟んで建つ両チームのスタジアムは1キロほどの距離で近接し、イングランドで2番目に近距離のダービーで、もっとも友好的なダービーのひとつでもある。リバプールが18回、エバートンが9回と合わせて27回のリーグ優勝は、マンチェスターの25回を上回って最多を誇る。マージーサイドはリバプール市を中心とする州名。

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