「もっとシュート撃てよ!」ノルウェー戦2発のなでしこ岩渕真奈がピッチ内外で示した存在感

2018年11月13日 西森彰

ノルウェー戦では「ボールが収まらなかった」と大勝にも浮かれる様子なし

なでしこジャパンは岩渕の2発などでノルウェーに4-1で快勝。写真:早草紀子

 なでしこジャパンの高倉麻子監督が「2018年を締めくくる試合」と位置付けたノルウェー戦。岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)は、持ち前の攻撃力を遺憾なく発揮して2得点。最高の結果で、2018年の代表活動を締めくくった。
 
「今年1年を振り返ったら、最初はそれほどいいスタートではありませんでしたが、アジアカップ、アジア大会と優勝することができて、自信を持てるようになってきました」と岩渕。
 
 年頭まで、なでしこジャパンにまとわりついていたネガティブな空気が、一気にポジティブな方向へ変わったのは、4月に行なわれた女子アジアカップ。厳しい気象条件下、女子ワールドカップ本大会出場権を賭けた戦いで、岩渕は、しばしばダイアゴナルな走りでボールを引き出し、これを粘り強くキープすることで、チームを救った。
 
 ゴールをお膳立てすることよりも、自らゴールを奪うことに喜びを見出すFWが、得点以外に日頃から心掛けているのが、後方からつながれたボールを、自分のところで、きちんと収めること。これは、所属するINAC神戸レオネッサでも同様で、ボールを動かす中で劣勢に陥ると、自分の身体をゴールから遠ざけ、サイドに流れて味方にパスコースを提供している。
 
 それだけに、「今日はあまり(ボールが)収まりませんでしたが、FWなので、(ボールを)収めなければいけないと思っています」と言う。4-1の大勝にも浮かれた様子はない。
 

次ページ1点目は正確なファーストタッチからしっかりシュートを枠に飛ばした

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