【岩本輝雄】連覇の確率100パーセント! フロンターレはもはや“日本のバルサ”だ

2018年11月08日 岩本輝雄

フロンターレとバルサの共通点は?

ホーム等々力にはたくさんのファン・サポーターが集う。選手たちを気分良くプレーさせてくれる応援も素晴らしい。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

 もう、100パーセントだね。フロンターレの連覇の確率を聞かれたら、なんの迷いもなく、100パーセントと言い切れるよ。サンフレッチェがトーンダウンしてきているのは少し残念だけど、それを差し引いても、フロンターレの充実ぶりは半端ない。
 
 先日のレイソル戦も、圧倒的な強さで3-0の完勝。サイドを崩してからの家長、CKから谷口、中央をこじ開けて最後は阿部。あいかわらず、どこからでも点が取れるね。
 
 改めて感じたのは、やっぱりフロンターレのサッカーは見ていて楽しいってこと。結果を出したうえで、ここまで楽しませてくれるJクラブは、他にないと言っても過言ではない。
 
 ヨーロッパで言えば、まさにバルセロナのような存在。バルサのサッカーを見ていると、『サッカーってこんなに簡単なんだ』と思い知らされる。フリーの選手にパスを預ける。スペースがあれば、そこを使う。敵がこなければ、ドリブルで前に運ぶ。やっていることは、シンプル。難しいことはしていないけど、当たり前のことを、当たり前にこなして、ゲームを有利に進める。
 
 フロンターレのサッカーも、まさにそれ。今のサッカー界は、サイドからスピーディに攻めるのがトレンドのひとつでもあるけど、こんなにゆっくりパスを回してもいいんだと教えてくれる。基本はボールを動かす。だから無駄な体力を使わなくてすむし、ここぞという時にパワーを出せる。
 
 もちろん、悪い時間帯もある。状況によっては、2ボランチとトップ下の距離感が離れて、うまくボールをつなげられない時がある。でも、フロンターレの凄いところは、問題点があれば、すぐにピッチ上で修正してしまうこと。相手がこう来るなら、プランAを止めて、即座にプランBを発動できる。そういう柔軟性も染みついているよね。
 

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