【岩本輝雄】トーレスが“残留の救世主”になるためには、いくつかのアレンジが必要だ

2018年11月02日 岩本輝雄

2トップの相棒は豊田がベスト?

ここまでリーグ戦では13試合でわずか2得点と、期待に応えているとは言えない。でも“使われ方”さえ修正すれば……。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

 トーレスはJ1残留の救世主になれるのか。
 
 現状のままでは、正直に言って、厳しいと思う。それはトーレス自身の問題ではなく、その"使われ方"にある。
 
 前節のベガルタ戦も現地で見たけど、トーレスがロングボールのターゲットになっているのは、どうかと思う。しかも、2トップでコンビを組む金崎は少し離れているから、ほぼ1トップ状態。もちろん、トーレスは相手に競り勝つし、ボールも収められるけど、そこからいかにシュートに持ち込むかが、今のサガンでは見えてこない。結果、トーレスも思うようにフィニッシュに絡めないでいる。
 
 なかなか結果を出せず、下位に沈むチームがこの時期になれば、長いボールを使ってなんとかしようとするのはよく分かる。無理に中盤でつないでいって、そこで引っ掛けられてカウンターを食らうリスクは避けたいからね。
 
 ロングボールを使うなら、トーレスではなく、豊田をターゲットにするのはどうか。つまり、2トップはトーレスと豊田の組み合わせを提案したい。豊田がすらしたボールをトーレスが受けて、シュート。裏に抜け出すセンスに長けたトーレスと、エアバトルでは抜群の強さを誇る豊田はベストマッチだと思うんだけどね。
 
 豊田が最前線で敵の最終ラインを下げさせれば、バイタルエリアにスペースができて、そこにトーレスが入ってくれば、それはそれで脅威を与えられると思うよ。
 

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