U-19代表が今夜、W杯出場権を懸けた"大一番"へ!開催国インドネシアの実力と日本のチーム状態は?

2018年10月28日 川端暁彦

インドネシアのサッカー熱は沸騰中。日本戦は6万人超えもあるとの観測も

U-19代表は準々決勝で開催国のインドネシアと対戦する。写真:佐藤博之

 いよいよ決戦である。U-19アジア選手権グループステージを3連勝で突破した後で「まだ何も為し遂げていない」と釘を刺した影山雅永監督の言葉を解釈するなら、日本時間28日21時30分より始まる準々決勝での勝利は、まさしく「何か」を為し遂げる場と言える。
 
 インドネシアで開催中のアジアU-19選手権はいよいよノックアウトステージへ突入することになるのだが、ここがいきなりのクライマックスだ。というのも、4強以上に来年のU-20ワールドカップ出場権が与えられるため、8強が激突するこの準々決勝こそが大会で最もボルテージの上がるバトルになるから。各国ともにこの一戦に全力を傾注こととなる。
 
 そして日本がこの大一番で迎える相手は地元のインドネシア。大衆に経済的な余力も生まれる中でサッカー観戦熱が著しく高まっており、先日のアジアU-16選手権では隣国マレーシアでの開催にもかかわらず1万人超えの動員を連発していた。
 
 当然、開催国となる今大会はより幅広い動員を記録しており、3万人超えを二度記録している。劇的な大逆転でのグループステージ突破を決めたことでさらに熱は高まっているようで、この日本戦はすでに前売りで5万5千枚ものチケットが売れていて、当日は6万人超えもあるのではないかという観測が出ているほど。インドネシアのサッカー史に刻まれるべき一戦という位置付けだ。
 
 まずはこの大観衆が最大の難敵と言えるかもしれない。インドネシアとは3月の国際親善試合で対戦済みだが、「あの時のインドネシアから自信を積み上げ、国をあげた応援という追い風を得ている」(影山監督)現状を思うと、安直な楽観視はしないほうがいいだろう。
 
 インドネシアはすでにA代表にも招集を受け、ポーランド1部リーグでも活躍を見せている「インドネシアのメッシ」ことFWエギー・マウラナを筆頭にテクニックに優れた選手が多く、個での打開力はかなりのものがある。組織的な守備力という点では未熟さを感じさせることも多いものの、最後の最後で身体を張って守る姿勢は大会を通じて良化しており、グループステージ最終戦ではUAEを相手に完封勝利。劇的な逆転での準々決勝進出を決めている。
 

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