自発的に集まり、気持ちをひとつにして、戦術面の修正も図る
3失点目直後の円陣が転機となり、1-3から試合を振り出しに戻して合計スコア6-5とし、決勝へと駒を進めた。(C)Getty Images
【ACL準決勝②】水原三星3-3鹿島/10月24日/水原
このままではまずい――そんな想いを選手たちは強く感じ取っていたのだろう。
1点リードで迎えた後半、52分に同点に追いつかれると、その1分後にセットプレーから2点目を奪われ、さらに7分後に3点目を許す。
「全員、集中してはいたと思うんですけど、相手の勢いもあって。ああやって連続で決められるのは、なかなかないこと」と、安西幸輝もあっとういう間の3失点を振り返る。
1-3のままでは、トータルスコア4-5となり、決勝に進むことができない。そこで選手たちは、ゲーム再開のキックオフの前に一度、集まった。
この"円陣"は誰の呼びかけだったのか。
「誰がっていうか、自然と集まって。(三竿)健斗も言うし、俺も言うし、(鈴木)優磨も『来い』って言うし。監督の指示を聞く時間もないから、そうやってピッチの中で(意見を)合わせていかないといけない」(昌子源)
では、そこではどんな話し合いがなされたのか。
「1点取れば(トータルスコア5-5の)同点だからっていうふうに、全員が意思疎通できていた。そこは勝敗を分けたのかなと思います」(安西)
守備の立て直しについても確認し合った。
「この後も(相手の)ロングキックが続くと思うから、ボールホルダーにもっとしっかり寄せようっていう話と、俺らはラインを上げられないから、健斗が俺らのラインに入って、吸収されて、(チョン・)スンヒョンが競った後に、俺と健斗がCBみたいにやるとか、そういうイメージで、セカンドを必ずうちが拾うっていう話もできていた」
その後、時間は約30分残されていたが、守備では致命傷になりかねない4失点目を与えず、攻撃では西大伍、セルジーニョがゴールを決めて、追いついてみせる。これで2戦合計6-5とひっくり返し、そのままタイムアップ。
自発的に集まり、気持ちをひとつにして、戦術面の修正も図れたあの円陣が転機となったのは間違いない。「いろんな選手が、いろんなことを言えるようになってきた」(昌子)チームは、試合を重ねるごとに逞しくなり、力強く初のアジア制覇へと突き進んでいる。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTO】鹿島アントラーズを応援する美女サポーターたち
このままではまずい――そんな想いを選手たちは強く感じ取っていたのだろう。
1点リードで迎えた後半、52分に同点に追いつかれると、その1分後にセットプレーから2点目を奪われ、さらに7分後に3点目を許す。
「全員、集中してはいたと思うんですけど、相手の勢いもあって。ああやって連続で決められるのは、なかなかないこと」と、安西幸輝もあっとういう間の3失点を振り返る。
1-3のままでは、トータルスコア4-5となり、決勝に進むことができない。そこで選手たちは、ゲーム再開のキックオフの前に一度、集まった。
この"円陣"は誰の呼びかけだったのか。
「誰がっていうか、自然と集まって。(三竿)健斗も言うし、俺も言うし、(鈴木)優磨も『来い』って言うし。監督の指示を聞く時間もないから、そうやってピッチの中で(意見を)合わせていかないといけない」(昌子源)
では、そこではどんな話し合いがなされたのか。
「1点取れば(トータルスコア5-5の)同点だからっていうふうに、全員が意思疎通できていた。そこは勝敗を分けたのかなと思います」(安西)
守備の立て直しについても確認し合った。
「この後も(相手の)ロングキックが続くと思うから、ボールホルダーにもっとしっかり寄せようっていう話と、俺らはラインを上げられないから、健斗が俺らのラインに入って、吸収されて、(チョン・)スンヒョンが競った後に、俺と健斗がCBみたいにやるとか、そういうイメージで、セカンドを必ずうちが拾うっていう話もできていた」
その後、時間は約30分残されていたが、守備では致命傷になりかねない4失点目を与えず、攻撃では西大伍、セルジーニョがゴールを決めて、追いついてみせる。これで2戦合計6-5とひっくり返し、そのままタイムアップ。
自発的に集まり、気持ちをひとつにして、戦術面の修正も図れたあの円陣が転機となったのは間違いない。「いろんな選手が、いろんなことを言えるようになってきた」(昌子)チームは、試合を重ねるごとに逞しくなり、力強く初のアジア制覇へと突き進んでいる。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
【PHOTO】鹿島アントラーズを応援する美女サポーターたち