「選手層の厚みは過去最高!」秋田豊が森保ジャパンCB陣を徹底査定! 現時点のベストセットは…

2018年10月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

かなり狭い。25ヤードくらいの距離感でプレーしていた

森保ジャパンの3試合で出場した(左から)冨安、槙野、吉田、三浦の4選手。元日本代表、秋田氏のインプレッションは? (C)SOCCER DIGEST

 4-3の快勝に終わったウルグアイ戦は、全体的にクオリティーが高く、日本代表のここ最近では最高のゲームだったと思う。
 
 森保ジャパンが始動して3試合目で、チームとしての連動性、4得点を奪った得点力、さらには選手の距離感と、いずれも素晴らしかった。とくに2列目の堂安(律)、中島(翔哉)、南野(拓実)の良さが最大限に引き出されていた。
 
 そんななかで、守備陣は3失点を喫した。もちろんその事実は重く受け止めて検証しなければならないが、CB陣については、個人的にきわめてポジティブな印象を受けている。
 
 コスタリカ戦、パナマ戦、ウルグアイ戦を通して、森保(一)監督は槙野(智章)、三浦(弦太)、冨安(健洋)、そして(吉田)麻也の4選手を起用している。ほんの少し前まで、日本代表のCB陣は正直言って、「え?」と感じさせるシーンが少なくなかった。ボールのバウンドの目測を誤ったり、横パスをあっさりカットされたり、基本的にあってはいけないミスがよく起こっていた。今回は三浦がバックパスを奪われてゴールを決められたけど、言ってみれば致命的なのはあれくらい。決定的なチャンスを作られる回数自体がかなり減った。守備中央には常に安定感があったように思う。
 
 ボランチとの関係性も良好だ。森保監督は得意な3バックで臨んでくると見ていたが、実際はオーソドックスな4バックを採用した。チャレンジ&カバーがしっかりできていて、ライン間の距離感が良い。CBが的確なラインコントロールをしていたからこそ、ボランチがフィルターとして機能した。中盤のところでのプレッシングの効きが抜群に良かったのだ。

 
 ウルグアイ戦を観ていて感じたのは、チーム全体がとてもコンパクトに戦っていたということ。DFラインからFWまでが25ヤードくらいの距離感でプレーしていた。センターサークルがだいたい20ヤードだから、それよりちょっと広いくらいの感覚だ。かなり狭い。正直言って、世界の強豪を相手に高い位置でプレーしようとすると無理が出てくる。なぜならあのレベルになってくると、ワンステップで斜めに、ダイアゴナルに正確なボールを裏のスペースに出してくるからだ。それを許せば、あっという間にピンチを迎えてしまう。
 
 本来ならそういうチームと対戦すればかなり苦しくなるのだが、あの日のウルグアイはそういうボールを蹴ってこなかった。だからこそ日本の戦法がハマり、主導権を握り続けられた。とくに前半は効果てきめんで、乗り切れた。開始10分という早い時間に先制できたことで、波に乗れた部分もあっただろう。
 

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