【浦和】長澤和輝が明かした2年連続のシチュエーション。「交代みたいだぞ」と言われ…

2018年09月25日 塚越 始

交代直前のリーグ初ゴールは「実は去年も…」

27節・神戸戦の交代直前に今季リーグ初ゴールを決めた長澤。実は昨年も同じようなシチュエーションだったという。写真:徳原隆元

[J1リーグ27節] 浦和4-0神戸/9月23日/埼スタ
 
 長澤和輝が2年連続で珍しい形からゴールを決めた。
 
 3-0とリードして迎えた神戸戦の76分、攻め上がった長澤が一度はシュートをブロックされたものの、そのこぼれ球を拾った柏木陽介の右サイドからのクロスに、「上がったチャンスで味方がいいパスを出してくれて、あとはゴールが近かったので、合わせるだけでした」とジャンプヘッドで合わせてチームの4点目を叩き込んだ。
 
「後ろで守っていた岩波から『交代みたいだぞ』と言われたので、最後に思い切って攻めようと思ったところ、ゴールを決めることができました。そろそろ誰かが交代するな、というのは、僕もベンチサイドでプレーしていたので薄々気付いていました」
 
 長澤はそのように得点シーンを振り返る。
 
 神戸も選手と布陣を変更して、なりふり構わず反撃を試みていた。リードしているとはいえ、この1点が本当の意味でトドメを刺した。浦和のベンチにいたオズワルド・オリヴェイラ監督も全身で喜びを表現していたのが印象的だった。
 
 交代間際のゴール――。長澤は「実は去年も似たようなことがあって」と明かした。
 
 昨シーズン、長澤が決めた唯一のゴールが10月29日のアウェーでの31節・サンフレッチェ広島戦(〇1-0)だった。両チームとも拮抗して迎えた61分、ちょうどベンチで長澤から矢島慎也(現・ベガルタ仙台)への交代準備が進められ、矢島が交代ボードを持った第4審判とともにピッチ脇に立っていた。
 
 それに奮起した長澤がゴールを奪取! その活躍を見て当時の堀孝史監督は交代を止めて、そのまま長澤を試合終了まで起用していたのだ。
 
 2年連続、ある意味、尻に火が付いたラストチャンスで、ゴールを決めてきたのだ。この事実をオズワルド・オリヴェイラ監督が知ったら……、長澤を攻めさせるため、あえて交代カードをチラつかせるケースも出てくるかもしれない!?
 
「チームとしても完勝。シチュエーションに応じて、(神戸の)藤田選手にスペースを与えず、バランスよくスライドしながら守備の対応もできました。無失点に収められて、なおかつ4得点を奪うことができて。ただ、まだまだやるべきことがあり、反省すべき点もあるので頭を切り替えてやりたいです」
 
 長澤はそのように試合全体を振り返っていた。
 

次ページパーフェクトに近い内容のなかで課題も感じ取っていた長澤

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