森保ジャパンのキーマンになるか?新生日本代表で期待したいふたりの“強気なドリブラー”

2018年09月06日 本田健介(サッカーダイジェスト)

ともにチリ戦へ闘志を燃やす

ともにチリ戦の出場を目指す伊藤(写真左)と南野。アピールはできるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 9月7日のチリ戦に向け調整を行なっている森保ジャパンで、頼もしいコメントを残しているふたりのドリブラーがいる。
 
 ひとりはJリーグを経由せずに18歳でドイツのハンブルクに渡り、屈強なDFたちに揉まれて逞しく成長した伊藤達哉だ。163センチ・59キロと小柄だが、東京五輪世代のアタッカーは強気な発言が多く、注目度は日に日に増している。

 9月5日のトレーニング後にも自らの持ち味を訊かれ、こんなコメントを残した。
 
「(持ち味は)相手に関わらずリスクを冒してDFをはがして、自分でクロスかシュートまで持っていけるところ。僕の勝手なイメージでは、日本の選手は皆さん巧いしボールキープをできるんですが、あまり突破にはいかないのかなと。貪欲にそういうところは見せていきたいです」
 
 またもうひとり、静かに闘志を燃やしている男がいる。それがA代表に約3年ぶりに復帰した南野拓実である。
 
 各年代の代表でエースとして活躍してきた南野は、2015年のワールドカップ2次予選のシリア戦とイラン戦でA代表初選出を果たし、同年10月のイラン戦でデビュー。さらに2016年のリオ五輪にも出場するなど、順調にスターダムの階段を上ってきた。
 
 だがその後はサムライブルーのユニホームを着る機会に恵まれず、目標としていたロシア・ワールドカップのメンバーに選ばれることはなかった。だからこそ久々のチャンスで結果を残したいとの想いは強いという。
 
「僕ら若い世代が前のワールドカップに出た選手を脅かす存在になっていかなくてはいけないと思っています。そういう意味で皆、モチベーションは高いですし、自分も競争に負けないよう結果を残したいです」
 
 テクニシャン揃いと言われる日本の中盤で、独力で状況を変えられる能力は貴重だ。さらにふたりに共通して言えるのは、常に前へ仕掛ける意識を持っている点だ。
 
 森保一監督の代名詞である3-4-2-1ではシャドーとして同時起用される可能性もあるが、彼らが日本に新風を吹き込んでくれることに期待したい。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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