【セルジオ越後】久保建英のアシストに騒ぎすぎ。他に取り上げるべき選手はいると思うよ

2018年08月23日 サッカーダイジェスト編集部

ニュースにすべき選手の順番を間違っている

横浜でのデビュー戦で久保は1アシストを記録したけど、そこだけに特化して得点者も分からないような報道のされ方には違和感を覚えるよ。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 8月22日に天皇杯の4回戦が各地で行なわれた。その中のひとつ、マリノス対ベガルタの一戦は、3-2の点の取り合いでベガルタが勝利。でも、多くのメディアで取り上げられたのは、今夏にFC東京からマリノスに移籍した久保が1アシストを決めたことだ。
 
 ただ、アシストしたぐらいで少し騒ぎすぎじゃないかな。そもそもチームは負けているし、たいがいの見出しが「久保、アシスト」で、肝心の誰が点を決めたのかが分からない。得点とアシスト、どっちが重要なのか。スコアラーが不憫でならないよ。
 
 ニュースにすべき選手の順番を間違っているんじゃないかな。ネームバリューではなく、活躍の度合いで取り上げてあげないと。そうすれば、活躍した選手も名前が知れ渡り、街で声をかけられ、応援されて、「よし、また頑張ろう」ってなる。励みに。それがその選手の成長を促せば、チームも強くなって、ひいては日本サッカーの強化につながっていくはず。メディアにはそういう役割、責任があると思うんだ。
 
 ちゃんと"真実"を伝えないと、日本人は一生、サッカーを理解できないままだよ。誰が頑張っていて、結果を出しているかを公平に報道する。同じ天皇杯で、サガンのトーレスが待望の移籍後初ゴールを挙げたよね。ヴィッセルのイニエスタとの直接対決など、ホットなトピックが満載だった。でも、例えば清水のドウグラスはすでにリーグ戦で4得点しているのに、あまりニュースにならない。それもどうなんだろうね。

【天皇杯PHOTO】横浜 2-3 仙台|久保建英が新天地で先発デビューしアシストを記録するが初勝利ならず!

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