【移籍市場超速報|特別編】W杯出場国の注目のタレント10選

2014年03月05日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

サウサンプトンの新しい宝石。

ベイルやウォルコットを輩出したサウサンプトンの最新プロダクトが、このショーだ。ビッグクラブ移籍は秒読みとも。 (C) Getty Images

 今回の「移籍市場超速報」は趣向を変えて、ワールドカップにフォーカス。ジャンルカ・ディ・マルツィオ記者が、出場国の注目のタレント10人をセレクトした。

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 3月5日は今シーズン中最後の国際Aマッチデーだ。ワールドカップまで100日を切ったこの機会に、出場国のA代表に招集された興味深いタレント10人をピックアップしてみよう。

【エリアキム・マンガラ】フランス代表/ポルト

 ヨーロッパリーグのフランクフルト戦(2月27日)で1試合2得点を挙げ、そしてA代表選出。ディディエ・デシャン監督は5日のオランダ戦に向けて、これまで2013年5月のウルグアイ戦に起用しただけだったマンガラを、改めて招集した。23歳のCBはワールドカップで存在をアピールして、メガクラブへの移籍に弾みをつけようと意気込んでいる。イングランド、フランスのクラブが獲得に興味を示している。

【アントワン・グリーズマン】フランス代表/レアル・ソシエダ

 フランス・サッカー連盟から受けていた処分、各年代代表への招集禁止が昨年いっぱいで解け、晴れてディディエ・デシャン監督からA代表への招集を受けた。処分は、2012年にU-21代表の合宿を無断で抜け出したのが原因。本人は反省して、自分は変わったと明言する。事実、91年生まれのレフティーは今シーズン絶好調で、リーガ・エスパニョーラでここまで15得点4アシストの活躍を見せている。このまま代表に定着してワールドカップへの切符をつかむか。

【ルーク・ショー】イングランド代表/サウサンプトン

 ガレス・ベイル(現レアル・マドリー)、セオ・ウォルコット、アレックス・チェンバレン(ともに現アーセナル)を生んだサウサンプトンの新しい宝石。イングランドでは「将来を約束されたタレント」という評価が定着している。すでに来シーズンはビッグクラブへの移籍が確実視されており、ロイ・ホジソン監督もワールドカップを前についに招集に踏み切った。サイドを縦に突破して精度の高いクロスを折り返す典型的なウイング(注:サウサンプトンでは主に左SBを務める)。ショーがいればイングランド代表の将来も明るい。

【ジャン=ポール・ボエティウス】オランダ代表/フェイエノールト

 若手の抜擢に積極的なルイス・ファン・ハール監督のおかげで、現在のオランダ代表は歴代でもっとも平均年齢が低いチームのひとつ。クインシー・プロメス(トゥベンテ)、カリム・レキク(マンチェスター・シティからPSVにレンタル中)、ダフィ・クラーセン(アヤックス)とともに今回招集を受けたこのフェイエノールトの左サイドアタッカーは、今シーズンのエールディビジを湧かせる新星だ。19試合にスタメン出場して8ゴール8アシストは、ウイングとしては際立った数字である。

【ダフィ・クラーセン】オランダ代表/アヤックス

 近年のアヤックス・ユースでもっとも将来を期待された存在。故障でキャリアがスローダウンしたものの、21歳を迎えたいま、やっと本来の姿を取り戻した。1メートル85センチの強靭な肉体と強力なシュートを持つインサイドハーフは、リーグ戦とヨーロッパリーグ合わせてここまで9ゴールを挙げている。アヤックスの4-3-3でインサイドハーフとしてプレーするが、元々はトップ下として育っただけに攻撃力は折り紙付き。すでにアーセナル、フィオレンティーナがターゲットにしている。ただ、アヤックスのフランク・デブール監督は次の仕事場にも連れて行きたいだろう。

次ページタレントひしめくドイツの中盤に招集。

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