【移籍市場超速報】サネッティ「シーズン終了後に結論を」

2014年03月05日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

インテルとは20年の関係がある。

今シーズン終了後の去就が注目されているサネッティ。40歳の大ベテランは、19年を過ごしたインテルを後にするのか。(C) Getty Images

 移籍マーケットの専門記者という、独自のフィールドを切り開いたイタリア人記者のジャンルカ・ディ・マルツィオ氏。

 バルセロナの監督を退任してから、その去就が注目されていたジョゼップ・グアルディオラのバイエルン入りをスクープして、一躍ヨーロッパ中にその名を知られるようになった業界随一の事情通が、『サッカーダイジェストWeb』で特ダネを超速報!

 ディ・マルツィオ記者のオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、最新ニュースを厳選して毎日、お届けします。

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【インテル】サネッティ「将来のことはシーズンが終わってから」

 ハビエル・サネッティは、自身の将来について次のようにコメントしている。
「率直に言うけど、いま一番重要なのは僕の将来よりも、インテルがヨーロッパリーグ出場権を得られるかどうかだ。その後にクラブと将来について落ち着いて話し合いたい。新しい会長とは頻繁に対話をしているから、急ぐ必要はない。シーズンが終わってから、皆にとってベストなソリューションはなにか、結論を出すつもりだ。チェルシー、モウリーニョとは今もとても良い関係にあるけど、インテルとは20年の関係がある。この関係は今後なにが起ころうとも変わらずに続いて行くだろう」

【ジェノア】前SDがストゥラーロに太鼓判

 ジェノアでただ1人の地元リグーリア州出身。3月2日のカターニャ戦でセリエA初ゴールを決めた20歳のMFステーファノ・ストゥラーロは、前スポーツディレクター(SD)のダニエレ・デッリ・カッリが太鼓判を押す期待のタレントだ。
「ストゥラーロは大きな伸びしろを持っている。間違いなくビッグクラブで通用するプレーヤーになる」

 デッリ・カッリは、ペスカーラのSDを務めていた当時から、まだ10代だったストゥラーロの才能に注目していた。
「ジェノアのU-17でプレーしていた当時から目をつけていた。2年前にペスカーラに獲得しようと思ったのは、ゼーマンの攻撃的なサッカーにぴったりだったから。カポズッカ(当時のジェノアSD)に話をもちかけたが、手放すつもりはないと断られた」

 だが、2年後の今シーズン、デッリ・カッリはジェノアのSDに就任し、トップチームでプレーするストゥラーロと再会する。
「セリエBのほとんどのクラブが獲得に興味を示したが、間違いなく戦力になるという確信があったので話はすべて断った。アンダー年代の代表を統括するサッカー連盟のスタッフも彼を高く評価している。これだけの『宝石』を手放すわけにはいかない」

 残念ながらデッリ・カッリは10月の監督交代を機にジェノアを去ることになったが、ストゥラーロへのポジティブな評価は変わらない。
「戦術的柔軟性が高く中盤なら2センターでも3センターでも、右でも左でもプレーできる。攻撃への意識が高く、後退することなく常に前に出て行くところも魅力だ。プレスに飛び出して素早くボールを奪い、そこから攻撃に転じる。まだまだ成長するだろう」

【翻訳:片野道郎】
【翻訳者からのごあいさつ】
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。

 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。

 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。

 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。

 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。

 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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