武藤嘉紀にとって第2節での昇格組との対決は一大チャンス! 日本代表FWに要注目の理由は!?

2018年08月17日 内藤秀明

現在の序列は? 新戦力ロンドンとの差は?

開幕戦で約10分足らずの出場ながら、憧れであったプレミアリーグのピッチに立った武藤。まずはスタートラインに立ったというところだろう。 (C) REUTERS/AFLO

 8月11日に開催されたプレミアリーグ開幕節、日本代表FWの武藤嘉紀が所属するニューカッスルは、トッテナムと対戦して1-2と黒星スタートとなった。

 950万ポンド(約14億円)という、今夏の移籍市場でニューカッスルが選手補強に投じた最も高い金額でマインツから迎え入れられた武藤。開幕戦では、先発出場こそ叶わなかったが、81分にアジョセ・ペレスに代わってピッチに立った。

 4-4-2の2トップの一角として、アディショナルタイムを含めて約10分程度プレー。前線からの守備でボールを奪ってカウンターの起点となるなど、"らしさ"は存分に披露していた。

 一方で、課題がなかったわけではない。87分に左サイドの高い位置でモハメド・ディアメからのサイドチェンジを受けた場面では、ゴールに向かって縦に仕掛けるまではよかったが、最後に選んだプレーはシュートではなくクロス。あまり角度はなかったとはいえ、ニア上を突くゴールへの貪欲さを見せても良い場面だった。

 そしてこの開幕戦では、武藤と同じ新加入選手であり、ワントップのポジションを争うであろうサロモン・ロンドンが、より存在感を見せつけたことも印象的だった。

 86分にはジョンジョ・シェルビーの縦パスを受けて、振り向きざまの素早いシュート。相手DFヤン・ヴェルトンゲンに当たった後、惜しくもクロスバーに嫌われたが、プレミアでも水準以上のスピードと足下の技術に加えて、トップクラスのパワーを誇る万能型のストライカーは、武藤よりも得点の匂いを感じさせた。

 さらに、ロンドンはプレミアリーグ3年目と、"ルーキー"の武藤よりもイングランドでの経験値は豊富。これらの状況を鑑みると、ニューカッスルのカウンターサッカーにハマっているとは言い難いホセルよりは武藤の方が序列は上かもしれないが、現時点でロンドンにはおよばないかもしれない。

 とはいえ、武藤のスピードや前線での守備が魅力的であることに変わりはない。ワントップだけでなく、2トップの一角、時には両ウイングなど、ポリバレントに起用されることは十二分に考えられる。

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