「かなり独特」。乾貴士がそう称賛する“天才”

2018年08月09日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「乾選手のボールタッチは独特ですよね?」と訊くと…

乾がそのプレースタイルを「独特」と表現した選手とは? 写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 2017年6月7日、長友佑都はシリアと1-1で引き分けた親善試合でおよそ2年ぶりに左サイドでコンビを組んだアタッカーを絶賛した。
 
「コンビで崩したというか、アイツが上手いんでね。相手も嫌がっていたし、良い形を作れたと思います」
 
 アイツとは、乾貴士のことである。それから1年後。彼はロシアの地で躍動した。独特のテクニックでチャンスメイクをすれば、セネガル戦で同点弾、さらにベルギー戦でもスーパーミドルを突き刺すなど素晴らしい活躍を見せたのだ。
 
 乾がボールを持つとチームのテンポも変わる。現場で取材していてそう感じたから、ロシア・ワールドカップ後に話を聞いた時、こんな質問をしてみた。「テクニックと言えば、乾選手のボールタッチは独特ですよね?」。すると、彼は少し驚いたような表情でこう返した。
 
「至って普通ですよ。考えたこともなかった(笑)」
 
 では、そんな乾が「独特」と感じるプレーヤーは誰なのか。彼はC大阪のあのアタッカーを挙げた。
 
「柿谷曜一朗のほうがかなり独特ですけどね」
 
 柿谷はC大阪時代のチームメイト。だからこそ、乾の言葉には説得力がある。Jリーグでの過去のゴールを見ても惚れ惚れするものが多い柿谷がジーニアス(天才)であるということを、乾のコメントで改めて認識させられた。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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