東福岡の2年生アタッカーが面白い!赤い彗星の元10番も期待を寄せる逸材は今夏ブレイクできるのか?

2018年08月07日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

東福岡の注目株は卓越した技術と創造性に富んだトップ下だ

1点目の場面では起点となった荒木。次は自らの足でゴールをこじ開けられるか。(C) SOCCER DIGEST

 8月7日に開幕したインターハイ男子サッカー競技の1回戦で、東福岡は矢板中央と対戦。3年前に夏を制したチームは盤石の試合運びを見せ、2-1で勝利を収めた。

 今季公式戦無敗の矢板中央に対し、2年生とは思えない立ち居振る舞いと超絶技巧で存在感を見せたプレーヤーがいる。東福岡のU-16日本代表MF・荒木遼太郎だ。

 期待の新鋭は4-1-4-1のトップ下に入り、卓越した技術と創造性に富んだプレーで"赤い彗星"の攻撃を引っ張った。とりわけ、ワンタッチで相手を外す術は群を抜いており、両サイドハーフに付けるパスも秀逸。前半14分に中村拓也が決めた先制弾も、荒木が起点となって生まれたものだった。

 荒木は熊本U-15出身。元々、高校サッカーへの憧れが強く、東福岡が標榜するサイド攻撃に魅力を感じて伝統の赤いキッドに袖を通した。

 入学当初から期待を懸けられ、昨冬の選手権ではAチームに帯同。世代別日本代表にも名を連ねており、昨年は早生まれで招集の資格を有していたU-15日本代表でU-16アジア選手権の1次予選に出場した。
 
 2年生となった今季もU-16日本代表に招集。東福岡では春先の怪我でチームに貢献できなかったが、戦列に戻ると定位置を奪って今大会へと歩を進めた。

 試合後、森重潤也監督は「そつのないプレーを見せていたと思う。東福岡の未来を背負うわけなのだからもっとやって欲しい」と一定の評価を与えつつも、更なる成長を要求。本人も現状に満足しておらず、全国舞台で期待に応える腹積もりである。

 となると、欲しいのは目に見える結果だ。この試合、オフを利用して観戦に訪れていた2年前の10番・藤川虎太朗(現・磐田)も同様の言葉を口にした。
 
「見ていて面白いと感じましたし、まだ2年生。あとはもっと自分がそうだったように、怖い存在になってほしい。ゴール前に入っていく貪欲さが多くなれば、もっと面白くなる」

 自身も2年時にインターハイ制覇と得点王に輝き、冬の選手権も日本一となった。下級生の時から活躍した男としては、荒木と一緒にプレーした時期はないものものの「もっとやってほしい」と感じている。

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