【フランス4-2クロアチア|採点・寸評】MOMは攻守両面でフランスの優勝に貢献したポグバに!

2018年07月16日 内藤秀明・遠藤孝輔

フランス――運に恵まれた部分もあったが。

(C)SOCCER DIGEST

[ロシアW杯 決勝]フランス4-2クロアチア/7月15日/ルジニキ(モスクワ)

【フランス 採点・寸評】
チーム フランス 7

オウンゴールとハンドによるPKで前半に2点を奪うなど、運に恵まれた部分もあったが、最終的に流れの中からも2ゴールを叩き込み、その強さを世界に見せつけた。開幕直後は、個性の強い選手たちをどう組み合わせて戦うかの最適解が見えていなかったものの、最終的にはジルーとグリエーズマンの2トップ、右はエムバペをワイドに、左はマテュイディを中央寄りに配置する左右非対称な4-4-2システムに着地。上手く攻守のバランスの落としどころを見つけ、ワールドクラスの選手たちが全員ファイトしたからこそ、優勝という栄光を手に入れられたのだ。

[GK]
1 ウーゴ・ロリス 5.5

さすがの反応速度で危ういシュートをかき出すなど、全体的には良いパフォーマンス。ただし、2失点目を招いたプレーは余計だった。試合後には、笑いながら自分のミスキックの映像を見ていたが、試合展開によっては戦犯ものだった。

[DF]
2 バンジャマン・パバール 6

対面するペリシッチの対応に苦しみ、何度か突破される場面もあったが、それでもギリギリのところでよく抑えていた。及第点は与えていいだろう。

4 ラファエル・ヴァランヌ 6.5
マンジュキッチとのデュエルに苦しみ、低い位置でボールを失うシーンも。それでもボックス内ではきちんと対処できていたため、彼のところで失点することはなかった。クロアチアの中盤から幾度となく届いた精度の高いフィードへの対処にも追われたが、無難な対応を見せた。

5 サミュエル・ウンティティ 6.5
フィジカルの強さを活かし、ボックス内でのクリアに7回成功。対人戦の強さを見せつけ、優勝に大きく貢献した。

21 リュカ・エルナンデズ 6.5
激しいプレーの多いレビッチとのマッチアップを強いられ、何度か競り負けるシーンもあったが、大きなミスはなし。エムバペの4点目のゴールをアシストするなど、左サイドの攻撃を支えた。
 
[MF]
☆MAN OF THE MATCH
6 ポール・ポグバ 7.5

所属クラブの試合ではほとんど目にすることのない「守備をサボらないポグバ」がそこにいた。90分間ファイトしつづけ、中盤の底でフィルターとしても機能。攻撃では持ち前のパスセンスを生かして何度もエムバペに長距離のスルーパスを通すだけでなく、左足のミドルで3点目を決めるなど、圧倒的な存在感を見せつけた。その活躍は、マン・オブ・ザ・マッチにふさわしかった。

10 キリアン・エムバペ 7
何度かポグバのお膳立てによって裏に抜け出すシーンがあり、そのたびに抜群の脚力とスピードを改めて世界に知らしめた。ファーサイドに蹴ると見せかけてニアに振り抜くシュートセンスで4点目もゲット。これでまだ19歳だというのだから、末恐ろしいかぎりだ。

13 エヌゴロ・カンテ 6(55分OUT)
相変わらずの粘り強い守備とボール奪取力でモドリッチを苦しめたが、逆にボールを保持したところをクロアチアMF陣に狙われ、ボールロストを繰り返したこともあり、珍しい途中交代となった。

14 ブレーズ・マテュイディ 6(73分OUT)
豊富な運動量で中央からサイドまでの幅広いエリアをカバー。ただし、空中戦で競り負けるシーンが目立った。実際にボックス内でも二度競り負けており、ピンチを招いている。
 

次ページフランス――55分にカンテを代えた指揮官の好判断。

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