セネガル戦前日会見で“珍質問”を受けた吉田麻也。そして俳優・竹内涼真からの質問には…

2018年06月23日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

大迫、日本人の試合後のゴミ拾いについて問われ…

セネガル戦の前日会見に臨む吉田。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

 2018年6月23日、セネガル戦の前日会見に臨んだ吉田麻也はいきなり海外メディアから"珍質問"を受ける。「大迫選手について訊かせてください。決勝点を挙げたコロンビア戦のあと、彼はあまり多くを語りませんでした。どんな人なのか。チームメイトとして教えてもらえませんか」と。
 
「メディアの前であまり話すタイプの選手ではない。恥ずかしがり屋なところもあるので、でも、実力は非常に大きなものをチームにもたらしてくれる存在であって、コロンビア戦で見せたパフォーマンスを次もやってくれると信じています。もちろん彼へのマークが厳しくなるので、チームとしてパフォーマンスを上げてサポートできるようにしたい。勝てるように頑張りたいです。できれば、大迫選手ではない質問をしてくれれば嬉しかったです」
 
 そう笑いを誘った吉田は、今度は俳優の竹内涼真さんからこう質問される。
 
「前回のコロンビア戦、今回のセネガル戦ではまた違った強さがあると思うが、ディフェンス面でテーマにしたいことは?」
 
 すると、吉田は先ほどとは違って少し引き締まった表情でこうコメントした。
 
「前回達成できなかった無失点を目指していきたいと思います。ここ数試合、課題であるセットプレーからの失点を無くさなければいけないとも思っていますし、縦に速くて、全体的にも優れているチームなので、より警戒して守備をオーガナイズしていきたい。両チームにとって大切なゲームになる。やるべきことはコロンビア戦と変わらないので、同じように続けていくだけです」
 
 しかし、またしても"珍質問"が吉田に投げ変えられる。「日本ではよくあることだけど、イングランドでは珍しい。日本のファンはなぜ掃除をするのか? 選手も試合後に掃除をするのか?」と海外メディアから問われたのだ。
 
「まず、おそらく僕たちの試合後のロッカーは、イングランドのプレミアリーグのロッカーと比較すると非常に綺麗かなと思います。そしてファンの皆さんの行ないに対しては僕たちも非常に感銘を受けています。僕らはもちろん日本代表として日本を背負って戦っていますけど、スタジアムにいる皆さんの行ないというのは、ロシア、そして世界中に見られているわけで、ピッチ外での日本人の行ないがこうして世界中で讃えられるのは嬉しいです。
 
 それが派生して違う国のファンの方々も同じような行動をしているというニュースは見ましたし、非常に誇らしいと思います。日本には『来た時よりも美しく』という言葉がありますが、そこに来た時よりも美しくしてその場を去るというのが美学としてあるので、それがサポーターの皆さんにも染み付いているのではないかなと思います」
 
 プレーとは関係のない質問にも真摯に答えた吉田麻也。彼もまた"プロフェッショナル"である。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
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