【岩政大樹】運命の初戦、コロンビア戦で「負けない」ための3つのポイント【ロシアW杯】

2018年06月17日 岩政大樹

「失点してはダメだ」ではなく「失点しても追いつけばいい」と考えるべき

最初のポイントは「立ち上がり」だと岩政氏は言う。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 2018ロシア・ワールドカップ、日本代表の船出です。いよいよ日本サッカーの世界での現在地を知る戦いが始まります。
 
 様々な紆余曲折があって、ここに至る4年間でした。決していい準備ができたとは言えないため、どんな結果であれ、評価が難しい大会となってしまってはいますが、今は横に置いておいて、我らが日本代表選手たちのサッカー人生を賭けた戦いをとくと見ていきましょう。
 
 星勘定は今考えることではありません。まずはコロンビアに全力でぶつかり、その結果を見てみましょう。ここでいう「全力」の中には「冷静さ」も含まれるべきで、まずは勝点1、負けないことが大切になります。
 
 ただ、「負けない」ということを履き違えてはいけません。「失点してはダメだ」ではなく、「失点しても追いつけばいい」と考えるべきだと思います。
 
 対するコロンビアは違います。日本戦は「勝たなければいけない」と思っているはずです。つまり、コロンビアは、日本が得点すれば逆転する必要があり、得点が取れない展開では得点を取りに出てくるでしょう。心理的に優位に立てる場面は、試合の中でいくつか用意できるはずなので、日本としてはその隙を逃さずに戦いたいです。
 
 最初のポイントとしては、やはり立ち上がりが挙げられます。日本代表は積極的な入りをするはずなので、ある程度中盤でボールを回収して、相手陣地に入り込めると思います。すると、逆にコロンビアに開始10分くらいの間に一度や二度は自陣深くまで入られ、ピンチを迎えるでしょう。中盤でスペースを与えない代わりに、そこをかいくぐられた先のゴール前ではスペースを与えてしまうからです。
 
 それ自体は仕方がありません。積極的な入りを選べば、少しスクランブルな状態になることは避けられません。そこで、ゴールキーパーを含めた守備陣が冷静な対応でしのげるかが最初のポイントとなります。
 
 その時間を過ぎれば、日本もしっかりとしたブロックを作り、少しクローズな展開に持ち込めると思います。ふたつ目のポイントは、その落ち着いた展開の時の守備ブロックの位置設定です。
 

次ページ粘り強く戦えば、大味な展開にはならない。試合を決めるのは途中出場の選手たちだ

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