【移籍市場超速報|通常版】ミラン イトゥルベ獲得に向けて優先的なポジションを確保

2014年06月20日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

ローマ、ナポリ、バルサが興味を示すなか…。

ガッリアーニが辣腕を発揮して、ミランが逸材イトゥルベを手に入れるのか。 (C) Getty Images

【ミラン】争奪戦に割って入り、大きな収穫を。
 
 ミランはヴェローナでブレイクしたアルゼンチンの新鋭ファン・マヌエル・イトゥルベの獲得に向けて動き出している。ヴェローナがポルトから保有権を買い取ったイトゥルベには、ローマ、ナポリ、バルセロナなどが興味を示しているが、ミランはそこに割り込んだ格好だ。
 
 ヴェローナのセアン・ソリアーノSDは、ミランのアドリアーノ・ガッリアーニ副会長ときわめて良好な関係にあり、ヴェローナとの契約が満了する来夏のミランSD就任も噂されるほど。ガッリアーニはソリアーノに対して、金銭的なやり繰りがついた時点で正式なオファーを出すので、それまで時間を与えてほしいと要請した。
 
 ミランの補強予算は限られているが、ロビーニョの売却、カカの移籍で浮く年俸分の転用など移籍金捻出の可能性はある。いずれにしても競合に対して優先的なポジションを確保したのはミランにとって大きな収穫だ。
 
【翻訳】
片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。先月、この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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