【日本代表】仮想セネガルとなり得るのか。“ブラックスターズ”ことガーナ代表の本気度やいかに!?

2018年05月30日 石川聡

屈辱のアフリカ予選敗退…日本戦は再浮上への第一歩

W杯の連続出場は3大会で止まった。この日本戦から、ガーナ代表のリベンジが始まる。(C)Getty Images

 日本との一戦を翌日に控え、ガーナ代表のジェームズ・アッピアー監督と守備的MFトーマス・パーティーが、日産スタジアムでの前日会見に臨んだ。「ロシアで良い試合ができるよう、日本の力を最大限に活かせる試合になれば」と前者が話せば、「日本がワールドカップで良い試合ができるように、厳しい試合を提供したい」と後者も殊勝なコメント。スパーリングパートナーとしての立場から述べた。
 
 もっとも、ガーナとしても安閑としてはいられない。ワールドカップ出場は3大会連続で途切れ、ロシアの舞台には到達できなかった。今年9月には次の目標となるアフリカ・ネーションズカップ予選の再開が迫る。昨年11月のアフリカ最終予選、エジプト戦以来となる今回の日本戦と6月のアイスランド戦というふたつの親善試合が、「選手を見極める唯一の機会」(アッピアー監督)となるのだ。

 
 日本戦はFIFA(国際サッカー連盟)が定める国際マッチデーに当たらず、選手招集に強制力がないとはいえ、招集した18人中14人が欧州クラブに所属する。「我々にも良い選手が揃っている」と自信を覗かせた当のトーマスも、5月16日にヨーロッパリーグで3度目の優勝を成し遂げたアトレティコ・マドリーの一員だ。「いまのメンバーに対する見方が変わるといい」と監督は期待を寄せ、トーマスも「監督になにができるのかを見せてアピールしたい。(日本戦は)大事な試合だ」と意欲を見せた。
 
 ガーナは日本サッカーにとって因縁浅からぬチームである。
 
 日本代表が初めてアフリカ勢と対戦したのが、この西アフリカの強豪だった。東京オリンピックのグループリーグで、日本は2度のリードを奪いながら逆転で2-3と敗れたものの、両者は仲良く準々決勝に進出した(そして仲良く敗退)。以来、日本はガーナと6度対戦している(日本の4勝2敗)。1994年に来日した際はなんと2試合を消化している。アメリカでワールドカップが開催されている真っ最中という、いまでは考えられないようなスケジュールだった。
 

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