【横浜】「最後のところ」をいかにこじ開けるか? “ブレ球弾”扇原貴宏の主張

2018年05月17日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「そういうところの大胆さ、変化が必要」

中盤の底からエレガントな配給を見せる扇原。相手を押し込むチームのパスワークの練度は確実に高まっている。あとはフィニッシュの部分だけだ。(C)SOCCER DIGEST

 5月16日のルヴァンカップ第6節・新潟戦で、2-1と勝利を収めた横浜は、同大会のプレーオフ進出を決めてみせた。
 
 チームにとっては、久々の勝利である。最後に白星を掴んだのは、4月28日のJ1リーグ11節・鹿島戦。難敵相手に3-0で完勝したものの、その後の公式戦4試合は2分2敗と苦しい時期が続いた。
 
 内容では、主導権を握る試合は少なくない。とりわけ、先述の新潟戦の4日前に行なわれたリーグのG大阪戦(14節)は1-1で勝ち切れなかったが、内容はポゼッションで圧倒し、ゲームをコントロールできていた。
 
 もっとも、そのG大阪戦は勝ちを拾えなかったとはいえ、アンジェ・ポステコグルー監督もそこまでネガティブにはなっていなかった。
 
「自分の経験からして、チームを作るにあたって一番難しい部分は、今、もう乗り越えていて、最後のところ、結果であったりフィニッシュだけだと、正直、思っています」
 
 では、その"最後の部分"、ゴールをこじ開けるためには何が必要か。ここ最近はアンカーのレギュラーに定着してきた扇原貴宏は、次のように自身の考えを述べる。
 
「全部きれいに崩しきってゴールというより、もっとミドルも増えていいし、これだけ押し込んでいたら、もっとシュートを打ってもいいと思う。そういうところの大胆さ、変化が必要。ゴール前に入っていく枚数も(増やしたい)」
 
 14節を終えて15位と、リーグではあいかわらず下位に沈んでいるが、チームとしてはある意味、"最後の仕上げ"に取り掛かっている段階とも言える。
 
 相手ゴール前までボールを運ぶことはできている。あとは、どれだけシュートへの積極性を示し、フィニッシュワークの成功率を高められるか。
 
 新潟戦では見事な"ブレ球FK"で決勝点を叩き込んだ扇原も、流れの中から自慢の左足で狙ってもいいだろう。今後の巻き返しに弾みをつけるためにも、リーグ中断前最後となるホームでの長崎戦は、ひとつでも多くのゴールを奪い、勝点3を手に入れたい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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