「みんな走れているし、切り替えも早いけど…」柏木陽介が明かす“オリヴェイラレッズ”に必要なもの

2018年05月13日 松尾祐希(サッカーダイジェストWEB)

ゴール前まで迫るも最後のところで崩せなかったチームに柏木は…

攻撃のタクトを揮う柏木が指摘する問題点は精度の向上と創意工夫。次節までに改善できるか注目だ。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ14節]浦和0-0鳥栖/5月13日/埼玉

 最後まで相手ゴールを目指したが、鳥栖の牙城を崩せなかった。
 
 5月13日、浦和は鳥栖と対戦。悪天候のなか中央とサイドを使い分けるアタックで何度も相手ゴールに迫りながらも、0-0のスコアレスドローに終わった。
 
 試合後、内容を振り返ったキャプテンの柏木陽介が開口一番に残した言葉は、「点を取れないと勝てない」だ。
 
 4月19日からオズワルド・オリヴェイラ監督が指揮を執る浦和だが、新体制移行後のリーグ戦は1勝1分3敗。この5試合の得失点の内訳を見ていくと、失点は3点しかしていない一方で、得点は2点しか取れていない。
 
「もしかしたら、見ている人たちは今までよりボールを持てていて、(内容が)良いのではないかと思っているかもしれない」と柏木が語るように、オリヴェイラ監督が指揮を執るようになってからパスは回るようになった。しかし、最後の質の問題でゴールが奪えず、思うように勝点を積み上げられない現実に直面している。
「みんな走れているし、切り替えも早くて相手のコートでサッカーができている。そこまではポジティブかもしれないけど、僕も含めてほかの選手たちもラストパスの精度、シュートの精度、クロスの質。そういうところを上げていかないと得点はなかなか奪えない」(柏木)
 
 鳥栖戦でもアタッキングサードでの精度が欠如。後半の中頃からは一方的にラッシュを掛けたが、守りを固めた相手を最後まで崩し切れなかった。

 だからこそ、柏木が強調するのは精度の向上に加えて、崩すための"もうひと工夫"だ。

「裏を取ってもピッチがスリッピーだからボールはそのまま流れてしまう。動き出した選手の胸にパスが出せていればチャンスになったと思うし、相手が後半引いていたのでもっと選手の出入りが必要だった」という柏木の言葉通り、変化を付ける作業や状況に応じたプレーができていれば、違った結果になったかもしれない。
 
「オリヴェイラ監督が来てからポジティブなところが見えてくるようになった」と柏木は言う。状態は上向いてきているだけに、攻撃陣の出来が"オリヴェイラレッズ"のカギを握っている。

取材・文●松尾祐希(サッカーダイジェストWeb編集部)

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