【横浜】3失点に何を思う――中澤佑二が憂う不安定なチームの現状

2018年05月03日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

3失点はいずれもミドルゾーンでのボール逸から

磐田相手に3失点の敗戦。DFリーダーの中澤は「あっという間に点を取られてしまう」と守備面の脆弱さを嘆いた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ12節]横浜1-3磐田/5月2日/日産ス
 
 DFとしては、もどかしく、歯がゆい結果だろう。「厳しい内容ってわけではないけど」と、中澤佑二は3失点を喫して完敗した磐田戦を振り返り、失点の主な要因に言及する。
 
「点の取られ方が、今年のF・マリノスを象徴している。ビルドアップの段階で(ボールの運びで)引っかかって、そこから5秒とか10秒かからないぐらいで、あっという間に点を取られてしまう。今年、目指しているサッカーのウィークポイントが出てしまった」
 
 ある程度、ボールをつなぐことはできていた。だが、磐田の組織的かつソリッドな守備に対し、思うように局面を前に動かせない。
 
 インサイドハーフの一角で先発した天野純も、「後ろ向きのプレーがチーム全体で多くて、攻撃がなかなかスピードアップしなかった。バックパスも多すぎて、前にチャレンジするサッカーができず、相手を勢いに乗せてしまった」と悔しさを滲ませる。
 
 その天野をはじめ、扇原貴宏や中町公祐ら中盤3枚のミドルゾーンでのボール逸から、カウンター2発とロングシュートを食らい、3つの失点を喫した。
 
 この3選手はいずれもボールスキルとパスワークに優れるタイプだ。それだけにチームが重視するポゼッションでは欠かせない存在であり、狭いエリアでも、ワンタッチやワンフェイクで目の前の敵を剥がすだけの個人能力がある。それでも、常に完璧なプレーができるわけでもない。時には、コントロールミスやキープできない時もある。そこを突かれて、失点を重ねてしまった。

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