西野ジャパンに勝機は? W杯グループリーグの3試合を改めて展望

2018年04月14日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

コロンビアとの初戦はハメス対策がなにより重要

果たして、日本代表はグループHを突破できるのか。写真:サッカーダイジェスト、Getty Images

 6月の本大会開幕まで2か月となったが、日本の立ち位置を改めて把握する意味でもグループリーグ3試合の展望を思い切ってやってみたい。

【コロンビア戦展望】
  ハリルホジッチ監督の電撃的な解任(4月9日発表)を受け、西野新体制が発足。正直、このタイミングでの監督交代は驚きで、コロンビア戦の展望をしようにも"材料"が足りなすぎる。

 西野監督は4月12日の就任会見で「選手の自主性を重んじる」「できればオフェンシブに行きたい」などとコメントしていたが、これらだけではチームの骨格すら見えない。

 フォーメーションの形やスタメンの顔ぶれは5月30日のガーナ戦、6月8日のスイス戦、6月12日のパラグアイ戦(いずれも親善試合)を経てようやく見えてくるわけで、現時点において予想するのは難しい。

 それでも、ひとつ確かなのは初戦で戦うコロンビアが戦力的に日本よりも数段上ということだ。おそらく真っ向勝負を挑んでは勝ち目などないだろう。ということは、守備重視の戦い方で耐え凌ぎ、どうにか勝点1を拾うのが、もっとも現実的なシナリオと言えるだろうか。
 
 コロンビアを封じるうえでなにより重要なのが、ハメス対策だ。原口曰く「ハメスはボールを持ってからの左足のクオリティ、アーリークロスの質が高いし、バイタルエリアでのチップパスやミドルシュートも本当に怖い。でも、スピードはあまりないので、後ろで持たれている分には問題ない。ボランチの位置で常に彼を見ることが大切です」。

 となると、最大のキーマンは長谷部と山口。CFのファルカオへのパスはできるかぎり遮断したい。もっとも、ハメスを抑えたからといって勝てるわけではない。ドリブラーのクアドラードにも警戒すべきだし、守り切ること自体、過酷なミッションだろう。

 もしかすると、コロンビアはこの初戦にピークを持ってこない可能性はある。彼らの目標は上位進出であってグループリーグ突破ではない。日本戦を"準備"と捉えてくれれば……。日本も少しは希望を持てるかもしれない。

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