【セルジオ越後】監督交代に踏み切ったレッズは見通しが甘かった

2018年04月11日 サッカーダイジェスト編集部

戦力を揃えられなかったフロントも反省すべきだ

リーグ5試合を終え、契約解除となった堀監督。ただクラブのサポート体制にも疑問が残った。(C)SOCCER DIGEST

 4月2日にレッズが堀監督との契約解除を発表した。後任は大槻育成ダイレクターが務め、7日の仙台戦ではリーグ戦で今季初勝利を挙げた。ただ、彼はあくまでも"暫定"らしい。近いうちに新監督を招聘するようだ。
 
 堀監督は昨夏にペトロヴィッチ監督の退任を受けて、コーチから監督へ昇格。ACLではチームを10年ぶり2度目の優勝へ導いた。クラブとしては"ピンポイント起用"と考えていたようだが、結果を残したことで、今季も指揮を任せたね。ただ、リーグ戦では開幕5戦未勝利(2勝3分)と苦しみ、浮上のキッカケを掴めなかった。
 
 苦戦の要因を探ると、開幕前に得点源のラファエル・シルバが中国の武漢卓爾に移籍したのが痛かった。彼はACL制覇の立役者だったから大きな損失だった。手堅く守り、少ないチャンスをラファエル・シルバが決める。"必勝パターン"を使えなくなったわけだ。
 
 そもそもACLを制したことで昨季のレッズは強かったと勘違いされがちだけど、リーグでは7位だった。ペトロヴィッチ体制時には思うように勝点を稼げず、堀体制では守備を固めた相手を崩せないという大きな課題を抱えていたんだ。
 
 その欠点を解決するためには、ラファエル・シルバ以上の強力なアタッカーを補強すべきだったんだ。でも、横浜から獲得したマルティノスはベンチを温める時間が長いし、3月に加入したオーストラリア代表のアンドリュー・ナバウトは未知の存在だ。
 

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