【鹿島】昌子源がハーフタイムに、あえて“ピッチ上での”作戦会議に踏み切った理由

2018年03月31日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

「“とても重要なことなんだ”って分かってほしかった」

ハーフタイムに強い危機感を持ってピッチ上で味方に指示を与えた昌子は、身体を張ったディフェンスでも無失点に大きく貢献した。写真:徳原隆元

[J1リーグ第5節]鹿島0-0札幌/3月31日/カシマ
 
 前半が終わり、ロッカールームに引き上げる前のことだ。タッチライン付近で昌子源が戦術ボードを手にして、数人のチームメイトに何やら語りかけている。
 
「前半が終わったすぐのタイミングで、レオ(・シルバ)と(永木)亮太君に、どうしても伝えたいことがあったので」
 
 劣勢を強いられた前半は、アグレッシブに攻め込んでくる札幌に対し、鹿島は組織的な守備が機能せず、「中盤ががら空き」(土居聖真)の時もあり、カウンターを受ける回数が少なくなかった。その対応で、L・シルバと永木の2ボランチにポジショニングの修正を願い出たようだ。

 
 もっとも、ロッカールームに引き上げてからでも、そうした話し合いをしてもよかったはずだが、昌子はあえてピッチ上で自分の意見をぶつけた。
 
「ロッカーに帰って落ち着いて言うのではなく、これが"とても重要なことなんだ"っていうのを分かってほしかった。あそこで言うってことは、チームとしてもそれだけ大事なことなんだと認識するだろうし、それぐらい、やられているんだってことも分かってほしかった」
 
 機転を利かした昌子のこの行動は功を奏し、「後半は修正できて、カウンターを受ける形は少なかった」。札幌戦の鹿島は攻守にチグハグな時間が長く、「負けなかったことが救い」(土居)ではあったが、苦しみながらも手にした勝点1を無駄にしないためにも、次の湘南戦は是が非でも勝利を掴み取りたい。
 
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)
 
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