日本敗戦に韓国メディアの反応は?「取られるべくして取られた」との指摘や「ポーランドには隙がある」という助言も

2018年03月28日 慎武宏

日本はウクライナの攻撃に対し、組織的に対応できていなかった

韓国メディアはウクライナ戦の黒星を「日本、ワールドカップの展望は曇り」と報じた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 3月27日にベルギーで行なわれたウクライナ戦に1-2で敗れた日本。この試合結果は、韓国でも報じられている。
 
「"ワールドカップは目の前なのに……"日本サッカーのため息、ウクライナに1-2敗戦」(『中央日報』)
「日本、ワールドカップの展望は曇り。"仮想ポーランド"ウクライナに1-2で敗れる」(『sportalkorea』)
「日本、またしても接戦……ウクライナに1-2で敗北」(『国際新聞』)
 
 といった具合で、日本の問題点を指摘するメディアが多い印象だ。
 
 スポーツ紙『スポーツ韓国』は、「ムードを変えられない日本サッカー、韓国戦の"惨敗以降"」とヘッドラインを置き、日本が昨年12月のE-1選手権の決勝で韓国に1-4で大敗して以降の3試合で一度も勝てていないことを強調。「(今回の欧州遠征は)変わった姿を見せなければならない2連戦だった」と前置きしながら、ウクライナ戦の日本の問題点について、「頻繁なパスミス」や「じれったい攻撃展開」、「足りない決定力」に「ブレブレの守備」と列挙し、日本は総合的に難局に陥っていると綴った。
 
 また、日本のロシア・ワールドカップの行く末を展望したのは『スポーツQ』だ。「崩れた侍ジャパンのサイドの守備、最高の組分けと喜んでいたら……」と見出しを打った記事では、ロシア・ワールドカップで日本がH組に入ったことについて「無難な組分け」としながら、「しかし、相手が重要なのではない。日本サッカーは国際舞台に立てる競争力を見せていない」と厳しく論じている。

 ただ、メディアの論調だけでは、韓国の視点が十分に伝わってこない側面もある。そこで韓国でもっとも有名なフリーのサッカージャーナリストであるソ・ホジョン記者に、事前に日本対ウクライナ戦をチェックするようお願いし、試合後に感想を聞いてみた。
 
「日本は、強いチームと対戦しても、戦術的に上手く対応するチームという印象がありましたが、映像を見るかぎり、ウクライナ戦では選手たちの動きが硬くなっているように見えました」
 
 この日の試合の総評を聞くと、こう口を開いたソ・ホジョン記者。日本はウクライナの攻撃に対し、組織的に対応できていなかったと感じたという。

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