【ウクライナ戦プレビュー】最大のキーマンは? シェフチェンコ監督のイメージを覆すような攻撃を仕掛けられるか

2018年03月27日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

なにより臨機応変さが重要になりそうだが…

ウクライナ戦でスタメンが予想される杉本(左)、柴崎(中央)、本田(右)。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ウクライナにはロベルト・レバンドフスキのような超ワールドクラスのCFはいないが、それでもオレクサンドル・ジンチェンコ(マンチェスター・シティ)やイェヴヘン・͡コノプリャンカなど好タレントを擁している。

 格上との対戦になる日本はまず守備面で、切り替えの局面でのカウンターに対するリスクマネジメント、ゴール前にクロスを打ち込まれた際の対応が求められそうだ。一方で攻撃面ではフィジカルに優れた相手にどうゴールをこじ開けるか、そのあたりが注目ポイントになる。
 
 先発出場が予想される柴崎岳はウクライナの印象を次のように語る。
 
「マリよりも戦術的に成熟していますし、技術も高いですし、スピードはちょっと分からないけど、チームとしてはある程度ランクがあがるのかなあと。
 
 見た印象ですけど、かなりハイラインで守ってくる。前からプレスにきた場合はやっぱり、中途半端にやると捕まりやすいかなと。基本的には相手の背後を取る動きが必要になりますし、そこに出すのも重要になりますし、簡単に、その1本、2本のパスで崩せるのであれば、それで十分だと思っています。
 
 相手が引けば自分たちが持てるスペースで拾えると思うので、それは観た試合でしか判断ができないですけど、自分たちが試合に入ったなかで相手がどういうふうに入ってくるのか、どういう風にするのかをしっかり見極めてやる必要があります」
 
 柴崎の言葉から考えれば、ウクライナ戦では臨機応変さがなにより重要になりそうだ。とはいえ、この臨機応変さこそが今の日本代表にもっとも欠けている要素でもある。どこか個性に欠けるハリルジャパンにチームとしての柔軟性を求めるのは酷かもしれない。
 とにかくチームのパフォーマンス云々よりも、今回のウクライナ戦は結果が大事。チームの雰囲気が「良くない」と認める本田圭佑も「ウクライナ戦はとにかく結果にこだわりたい」とコメントしている。
 
 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も「ワールドカップの出場がかかっているという感じで戦いたい」と言うが、結果を出すために着目したいのは個の部分だ。実際、柴崎もチームプレーの前に個人だというニュアンスのコメントをしている。
 
「もっとちょっと自分たちのパフォーマンスの低さにフォーカスすべきではないかなと思います。選手一人ひとり、僕も含めて個人のパフォーマンスが上がれば、チームのパフォーマンスも高まるはずなので。もうちょっとそこに集中してプレーすべきだなと」
 

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