【日本代表】現実か、理想か。本田圭佑の答は?

2018年03月26日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

「ピッチ上で自分を出せるような雰囲気作りは必要」

ハリルホジッチ監督の前で本田は目に見える結果を残せるか。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 ハリルジャパンが結果も内容も伴わないことで、多方面から、しかも多角的な要素で非難を浴びている。そうした現状を踏まえて、本田圭佑は「いろんな余計なことにとらわれすぎていて、議論のポイントも全体的にちょっとレベルが低いような話が多すぎる」と感じている。
 
「選手同士も、選手とスタッフも、メディアも、サポーターも、サポーター同士も、基準をあげていかないといけない。その基準が低くなったなと、4年前から見ると思いますけどね」

 
 今は「善戦すれば合格」となるが、ブラジル・ワールドカップがあった2014年当時は「そんなんじゃなかった」。
 
「オランダだろうが、ベルギーだろうが、絶対に勝つっていうぐらい言い切って4年前は挑戦していたしね。その土台はなくなったというところは……。僕はもう一度、背伸びしていきますよ。背伸びして、理想がなかったらサッカーなんてやるべきではないと思っていますから。理想を追い求めて、もう一度理想を選手たちに、サッカー関係者、ファン、全員で築いていかないといけない」
 
 「ワールドカップで幻想的な夢を抱かないようにしたい」と忠告するヴァイッド・ハリルホジッチ監督とは真逆のスタンスと言えるかもしれない。その理想に近づくために何をすべきなのだろうか。
 
「ピッチの中でボールに食らいつく。10年大会はそれをぎりぎりでミーティングして良くなったんですよ。基礎に戻ろうぜというところで、でも、そんなんで良くなるのもサッカーだし、それはやらなきゃいけない。本当に基本的なところ。一歩、一歩ですよね。ひとり一歩で11歩なわけですよ。
 
 それを短くすべての場面で縮めていけば失点もしないかもしれないし、得点もできるかもしれないのがサッカー。それはやると。で、ピッチ外のところで言えば、僕が10年大会の経験者ということでこのチームで与えられることは大きい。言ってみれば、マネジメントですよね。これはスタッフサイドにも今まで以上のアプローチもできるし、ベテラン選手と若手、関係者も含めてみんなが自信を持って、ピッチ上で自分を出せるような雰囲気作りは必要でしょうね」
 

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