マリ戦翌日、日本代表は公開練習を行なった。大島僚太が左足のふくらはぎの違和感で検査、宇賀神友弥が右膝を痛めて別メニューで調整をするなか、マリ戦の先発組とそれ以外のメンバー（いわゆるサブ組）に分かれてのトレーニングとなったが、サブ組のメニューで興味深かったのは１対１の練習だ。
 
　もっとも、リンクマンがひとりいたので純粋な１対１ではない。ボールホルダーはそのリンクマンが味方というシチュエーションなので、より正確に言えば２対１というトレーニングだ。ハーフコートより狭いエリアを使ってそれぞれゴールを目指すわけだが、いくつか注目の対決が見られた。
 
　例えば原口元気と酒井高徳のドイツ対決では、原口が１ゴール。車屋紳太郎と対峙した本田圭佑はスキルの高さを見せつけて２ゴールと貫禄を見せつけた。他にも「森重真人×小林悠」、「杉本健勇×植田直通」などの組み合わせでバトルが展開されたが、個人的に興味を惹かれたのは中島翔哉と柴崎岳のテクニシャン対決だった。
 

　ファーストシュートを放った柴崎は、その後もゴールを狙う。しかし、２本目は中島のブロックに阻止されて結局は無得点。対する中島も果敢に仕掛けたが、こちらもネットを揺らすことなく、どちらもノーゴールで終わった。
 
　この日はブラッセル日本人学校の82名が見学に訪れており、その１対１でゴールが決まる度に「おー」という歓声が練習場に響き渡った。
 
取材・文●白鳥和洋（サッカーダイジェスト編集部）

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