ハリル監督が提示する生き残りの条件は?ロシア行きを懸けた代表サバイバルがスタート

2018年03月22日 サッカーダイジェストWeb編集部

指揮官は「私の要求を理解することがメンバー選考に影響する」と語気を強めた

ハリルホジッチ監督は、マリ戦後にパリで開催されるフランス対コロンビアを直接視察する予定だ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 日本代表は親善試合マリ戦(23日)、ウクライナ戦(27日)に向けて、試合会場のベルギー・リエージュ市内で19日から合宿を行なっている。6月14日に開幕するロシア・ワールドカップのグループリーグではコロンビア、セネガル、ポーランドと同組。今回は仮想セネガル、ポーランドと位置づけた2試合となる。
 
 合宿の初練習の冒頭。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は選手、スタッフを集めて円陣を組み「3年間一緒に仕事をしてきたので私のやり方は分かっていると思う。今の皆さんのパフォーマンスには満足してない。私の要求を理解することがメンバー選考に影響する。競争を見て、最終的な23人を決めたい」と語気を強めた。5月31日に発表予定のワールドカップメンバーは23人の狭き門。監督の指示通りにプレーできない選手は容赦なくふるい落とすとのメッセージだった。
 指揮官はワールドカップ本大会について「相手に応じた戦い方を準備しなければならない。かなり戦術的な大会になる」と語っている。1月から対戦国分析を進めており、マリ戦後には車を約4時間とばして同日にパリで開催されるフランス対コロンビアを西野朗技術委員長、手倉森誠コーチと一緒に直接視察する予定。同日にモロッコで開催されるセネガル対ウズベキスタンにも分析スタッフを派遣する。
 
 ハリルホジッチ監督はアルジェリアを率いた14年のブラジル大会でも試合に応じて布陣、戦術を変えて16強に進出。ロシア大会でも「日本より弱いチームはない」と相手をリスペクトして、リアクションスタイルを徹底する方針を打ち出している。
 
 ボールを奪う方法や位置、奪ってからの速攻の形など細かい約束事が決められるため、各選手が与えられた任務を的確に遂行することが不可欠。だからこそ、指揮官は「監督の要求を理解する能力」を選考の重要ポイントに挙げた。

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