【セルジオ越後】前途多難なJリーグ…再任が濃厚な村井チェアマンは苦境をどう乗り切るか?

2018年02月07日 サッカーダイジェスト編集部

ドラスティックな改善策を打ち出せるか。

再任が決定的だという村井チェアマン。3期目ではどんな改革を行なうのか注目だ。(C)Getty Images

 先日、Jリーグの理事会で3月に任期が満了する村井チェアマンの再任が決まったという。村井チェアマンは2014年に現職に就き、リーグ運営の舵を取ってきた。その功績には、2016年に英国のインターネット動画配信大手のパフォームグループと10年間で約2100億円の大型放映権契約を締結したことが挙げられる。
 
 Jリーグチェアマンに就任する前はリクルートの関連会社の社長を務めるなど、周囲の人間とは異なる"目"を持っているのも特長だ。独自の感覚を活かして、是非ともドラスティックな改革を行なってもらいたい。歴代のチェアマンに比べ58歳と若いし、日本サッカー界に蔓延している旧態依然とした空気を吹き飛ばしてほしいね。
 
 チェアマンの任期は1期2年で、村井体制は3期目へと入る。川淵さん(1991年から2002年まで務めた)以来の長期政権になりそうだが、これまではトップがコロコロと変わりすぎていた。一度の任期中(2年)にやれることなんて限られるし、チェアマンが交代すれば、指針はブレるし、リセットされる。そういう意味では長いビジョンで村井チェアマンにJリーグの運営を任せても良いのかもしれない。
 
 ただ、その仕事ぶりに問題がないのか評価することも必要だ。今回は他に候補者がいなかったから再任を果たしたようだが、どういう経緯で決定に至ったのか、Jリーグ側もしっかり説明すべきだよ。それに周囲の人たちも積極的に意見をぶつけてもらいたいね。村井チェアマンがひとりで行動するだけじゃ、日本サッカーの発展は見込めないから。
 

次ページ給与面や環境面にしてもなかなか厳しい現実がある。

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