【福岡】知っておいて損はない! 才気溢れる大型ボランチ、ウォン・ドゥジェとは何者だ!?

2018年02月07日 古田土恵介(サッカーダイジェスト)

攻守に“ダイナミック”なプレーを披露する東京五輪世代。

45分×2本の1本目でボランチの一角に入ったウォン・ドゥジェ。守備ではフィルターに、攻撃では起点となって勝利に貢献した。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

 2017年6月26日、漢陽大から福岡への加入が公式リリースされたウォン・ドゥジェ選手を知っていますか? 出身は韓国、生まれは1997年11月18日。公称187cm、81kgと体躯は立派のひと言。
 
 経歴も華やか。2015年にU-18韓国代表、16年に同U-19代表、そして昨年は同U-23代表にも選ばれた。1997年生まれのため、"東京五輪世代"に当たる。日本のライバル国で将来を嘱望されている俊英だ。
 
 そんなウォン・ドゥジェは昨季のチーム合流後、すぐにボランチとしてスタメンの座を掴むと、18試合(1620分出場)・2得点をマーク。一気に欠かせない存在へと駆け上がった。ただ、高校まではCBを本職にしており、ボランチで本格的にプレーをし始めたのは漢陽大に進学してからだという。
 
 それでもウォン・ドゥジェは、溢れる才気で難なくボランチを得意ポジションへと変えた。プロの扉を叩いてからは、"アジアの壁"として名を馳せた井原正巳監督の下で勤勉にサッカーを学び、攻守両面でメキメキと成長を遂げている。
 
 プレーを確認して、まず目を引くのが何事にも臆さぬ精神力だ。20歳とは思えぬ威風堂々とした姿で、周囲に檄を飛ばす。次に目立つのはクリーンかつ激しい守備。ボールホルダーに素早く身体を寄せると、正当なチャージで相手の軸を揺らし、ボールを奪い取る。
 
 すると次の瞬間、地を這うような縦パスを前線へ。またはサイドに張ったアタッカーへのフィードを通して攻撃のスイッチ役に変貌。隙あらば自ら持ち上がることも可能で、放たれる正確なミドルシュートはゴールネットを揺らすに十分な威力を備えている。
 
 ひと言で表わすのならば"ダイナミック"。別の言い方をすれば、"ものが違う"。元同僚であり、今オフにベルギー1部のシント=トロイデンVVへ完全移籍した冨安健洋に「決して劣らない」と褒めるのは言い過ぎだろうか。
 
 2月6日に宮崎県宮崎市のシーガイア・スクエア1で行なわれた横浜のトレーニングマッチでは、45分×2本の1本目に出場。4-2-3-1の2ボランチの一角として、1-0の勝利に貢献している。
 
 この日もウォン・ドゥジェはポジションを事あるごとに修正しながら最終ラインの前で強力なフィルターとなり、マイボールとなれば大きく展開するだけでなく、ショートパスを預けてはボールサイドに寄ってコースを作った。

次ページ「ファウルを取られたし、改善していかないといけない」

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事