【鹿島】「去年のことがあるし」大岩剛監督が見つめるキャンプ序盤のチーム状態は?

2018年01月17日 広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)

宮崎キャンプの3つのテーマは――。

1月16日から宮崎でキャンプインした鹿島。「選手たちは意欲的にやってくれている」と大岩監督は目を細める。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 鹿島アントラーズの宮崎キャンプ2日目、午前練習ではゲーム形式のトレーニングが行なわれた。
 
「攻撃でも守備でも、お互いの距離感を意識しよう!」
「1本のパスにもこだわろう」
 
 大岩剛監督が太い声でゲキを飛ばす。かなりプレー強度の高い内容に見えたが、指揮官は「そんなことないですよ。(キャンプは)昨日から始まって、時間もそんなにやっていないですし」と振り返る。
 
 もっとも、密度の濃い練習になったのは間違いない。
 
「ただ、選手たちが意欲的にやってくれているので、ちょっと強度が上がってしまった。予定では、もう少し強度を落とすつもりだったんですけど。だから、ブレーキをかけながらやらなければいけないと感じています」
 
 選手たちの気合いの入れようは、今日に始まったことではない。1月9日の始動からチームは活気に満ち、個々の真剣な顔つきにも大岩監督は手応えを得ている。
 
「去年のことがあるし、今年は"やってやろう"という気持ちでいる選手のほうが多いと思う。それぞれの顔を見ても、非常に良い表情をしていますよ」
 
 去年のこと――首位で迎えた最終節に、川崎フロンターレに優勝をかっさらわれたリーグ戦をはじめ、ルヴァンカップ、天皇杯、ACLでもタイトルに手が届かず、まさかの無冠に終わった2017年シーズンの悔しさが、選手たちの大きな活力になっているようだ。
 
 ともすれば、今の段階で力を入れすぎてしまうかもしれないが、「なんとなく練習をこなすより、強い意欲を示してくれたほうがいいに決まっている。(度が過ぎるようなら)こっちが練習量を落としたり、いろんなコントロールをしていけばいい」(大岩監督)。
 
 1月15日に宮崎に移動し、翌日から28日まで続く宮崎キャンプのテーマについて、大岩監督は「やっぱりコンディション。ばらつきのある全員のコンディションを一定に持っていくことが第一。それから、新しい選手に対して、うちのやり方を細かい部分まで刷りこんでいく。あとは、怪我人を出さないこと」の3つを挙げた。
 
 戦術面を突き詰めて、ゲームコンディションを上げるのは、鹿島に戻ってからACLの初戦(2月14日の上海申花戦)までの期間になるようだ。

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