【選手権】無失点の流経大柏か、最多得点の前橋育英か? 最強「ほこたて」対決の注目点

2018年01月07日 安藤隆人

今季4度目の対決! 前橋育英の大型FW陣と流経大柏の鉄壁CBコンビのバトルに注目。

互いに空中戦では絶対の自信を持つ流経大柏の関川(5番)と前橋育英の宮崎(13番)。試合の鍵を握るマッチアップに注目だ。(C) SOCCER DIGEST

 1月8日に埼玉スタジアムで行なわれる全国高校サッカー選手権大会決勝は、インターハイ王者の流経大柏と、前年度選手権準優勝の前橋育英という、関東の強豪同士の戦いとなった。
 
 この2チーム、今年はかなりの因縁がある。流経大柏が昨年、プレミアリーグEASTからプリンスリーグ関東に降格したため、今年は両校が同じリーグで戦うことになった事情もあり、すでに3回の対戦があるのだ。
 
 第1ラウンドは4月22日のプリンス関東・3節。流経大柏のホームで行なわれた試合は、CB松田陸(3年)の2ゴール、MF五十嵐理人(3年)のゴールで、前橋育英が3−0で快勝。第2ラウンドはインターハイ準決勝で、流経大柏が守備の大黒柱であるCB関川郁万による圧巻の"V字ヘッド"で1−0と勝利した。そして第3ラウンドはプリンス関東・12節。2点を先攻したホームの前橋育英に対し、流経大柏は1点を返すも、MF田部井涼に3点目を決められて勝負あり。関川が1点を返し、3−2のスコアとなったが、前橋育英が2勝1敗と勝ち越した。
 
 そして今回が4度目の戦いとなる。この決戦でキーとなるのが、前橋育英FW榎本樹(2年)と宮崎鴻(3年)の『ツインタワー』と、流経大柏の関川と瀬戸山俊(3年)のCBコンビの激突だろう。
 
 榎本と宮崎はともに185センチの長身を誇り、空中戦とポストプレーを得意とする。一方の瀬戸山と関川は彼らほどの上背はないが、エアバトルを得意とする選手たち。彼らの激しいマッチアップこそ、この一戦を見るうえでの大きな見所であり、勝負の行方を大きく左右するポイントである。
 
 とりわけ、前橋育英が今大会においてはとどめを刺したい時、流れを変えたい時に途中から投入される宮崎がいかなるタイミングで起用されるのかは注目されるところだ。日本人の父とオーストラリア人の母を持つ彼は、185センチ・80キロ、足のサイズは31センチと高校生離れした大柄な体躯を誇り、圧倒的な空中戦とフィジカルの強さ、そして懐の深いボールキープと巧みなポストプレーで、前線で起点を作り出す。
「この1年、流経大柏と相当試合をしたので、良いイメージがある。ガツガツ来てくれる方が僕としてはやりやすい。前線でのパワフルなプレーもそうだし、どんどんゴールを狙いたい」(宮崎)

次ページ互いを意識する宮崎と関川。バチバチの“闘い”が展開されるか?

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