【ブンデス日本人の現地評】今節も出場選手は少なく…勝利に貢献の香川には称賛と苦言が半々 etc.

2017年12月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

交代出場の伊藤も「勢いをもたらした」と好印象

終了間際にダメ押しゴールを決めた香川だが、もっと早く試合を終わらせられたはず、と現地メディア。彼に対しては、「逸機」のイメージが強いのかもしれない。 (C) Getty Images

 前半戦終了に向けてラストスパートに入ったブンデスリーガは、ミッドウィークに第16節が行なわれた。

 今節も日本人選手の出場は、先発した香川真司と途中交代の伊藤達哉、浅野拓磨の3人のみで、出場時間の合計は177分だった。
 
 シュテーガー監督が就任したドルトムントは2-0でマインツに競り勝ち、9試合ぶりのリーグ戦白星を挙げた。この試合に先発した香川は、セットプレーのキッカーとして先制点の起点になると、終盤には自ら追加点を奪ってみせた。
 
 この活躍に『ビルト』はチーム最高タイとなる2点を付けると、今シーズン2度目のベストイレブンに選出。しかし、『キッカー』の採点は3点に止まるなど、他のメディアではそのパフォーマンスに注文が付いた。
 
「香川がストラクチャーをもたらす」と見出しを打った地元紙『ルールナハリヒテン』はチーム最高点の2.5点を付けたものの、「ピッチを動き回り、常にボールに絡んだ。しかし、78分のシーンは決めなければならなかった。終了間際には幸運にも取り戻したが……」と、前節に続く決定機逸を指摘している。
 
 別の地元紙『レヴィア・シュポルト』は「この日本人は攻撃陣では最も目立っており、試合にストラクチャーをもたらした。多くの攻撃を演出し、決定的な2点目も決めた」と評価したが、採点は3点止まりで、こちらも逸機に対しては以下のように苦言を呈している。
 
「その前のチャンスで2-0にしていなければならなかったし、走るルートについて、チームメイトと理解し合わなければならない」
 
 なお、マインツの武藤嘉紀は、背中の問題が解消して今節で復帰するのではないかとメディアも予想していたが、結局、今回もメンバーからは外れた。
 
 フランクフルトをホームに迎えたハンブルクでは、伊藤が67分から途中出場を果たしたが、チームは1-2で敗れている。
 
 採点は『ビルト』は4点で、『キッカー』は評価なし。地元紙『ハンブルガー・アーベントブラット』は「右サイドに求められていた勢いをもたらした」と好意的だった。
 
 これでリーグ戦9試合目の出場となり、契約に盛り込まれた1年間の更新条件まであと1試合となったが、14日にハンブルクは、伊藤と2021年末まで契約を延長したことを発表している。
 
 一方、酒井高徳は前節に続き、ベンチ入りするも出場機会はなし。フランクフルトの長谷部誠も前節に引き続いて欠場し、鎌田大地はメンバーからも外れた。

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