ACL制覇まであと1試合!浦和はホーム埼スタでどう戦う?

2017年11月20日 サッカーダイジェストWeb編集部

興梠がフォアチェックに行かないのは狙い通りだった。

アウェーでの第1戦では最前線の興梠も自陣に引き、徹底して守備を固めた。(C)Getty Images

[ACL決勝 第1戦]アル・ヒラル 1-1 浦和/11月18日(日本時間19日)/リヤド(サウジアラビア)

 アウェーでの第1戦を1-1で終えた。この結果は浦和にとって、アジアチャンピオンへの前進だ。
 
 第1戦に臨むにあたり、浦和は覚悟を決めていた。守備に追われる時間が長くてもいい、と。興梠慎三は戦前、こう話していた。
 
「第1戦に関しては、チームとしても攻撃というよりは守備を重視している。中東という独特のアウェー感のなかで戦うのは大変だけど、みんなと守り方を確認した。それがACLのアウェーの戦い」
 
 興梠がチームメイトと確認したのは、最前線の自分が「センターバックにプレスに行かずに引く」ことだった。それは興梠の、浦和の理想とする戦いではない。しかし、それよりも結果にこだわった。
 
 試合は想定通りの展開になった。立ち上がりの7分にラファエル・シルバが貴重なアウェーゴールを奪うと、浦和は防戦一方の展開を強いられる。グループステージと準決勝で対戦したアジア屈指の攻撃力を持つ上海上港と比較してもまったく引けを取らない相手。むしろ、柏木陽介は「上海上港はフッキとかオスカールとか(外国籍選手)だけだったけど、アル・ヒラルは全員がうまい」とピッチで感じていた。
 
 37分に失点したが、興梠も「さらに失点しないことが一番だったし、俺らも点を取りにいくというよりは守りきろうという感じだった」と言ったように、チーム全体で高い守備意識を持ってピンチをしのぎ続けた。
 
 そのなかでも苦しさはあった。柏木は言う。
 
「守備陣が頑張っていた。ただ、後ろは『行くな』って言うけど、ウチらも前にいかないといけない時もあるし、逆にあれだけフリーにするとサイドチェンジを使われてしんどい」
 
 特に前半は浦和の右サイドから左サイドへのロングパスで裏を突かれ、ピンチを招く場面が続いた。失点シーンもサイドチェンジで崩されたものだ。アブドゥラ・オタイフが左から右サイドに長いボールを送り、宇賀神友弥に競り勝ったモハンメド・アルブライクがヘディングで折り返したボールをサレム・アルダウサリがつなぎ、最後はオマル・ハルビンに押し込まれた。

次ページ柏木は「ボールを保持する時間帯を増やさないといけない」。ホームではより攻撃的に。

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