【現地発】乾貴士がエイバルで新ポジションに挑戦中! 新ライバルの加入も?

2017年11月18日 工藤拓

中央でのプレーに新境地を見出しつつあったが。

3-5-2システムの採用により、FWやインサイドハーフでの起用が増えた乾だが、新ポジションではまだ結果を残せていない。(C)Getty Images

 乾貴士が加入した2015年の夏以降、エイバルはもっとも厳しいときを過ごしている。

 今シーズンのスタートはまずまずで、4節のレガネス戦で2勝目を挙げるまではチームも機能していた。だがその後は、5節のバルセロナ戦の大敗(1-6)を境に、3試合で13失点と守備が大崩れした。そこでホセ・ルイス・メンディリバル監督は、10月のリーグ戦中断期間に3-5-2へのシステム変更を決断する。

 新システムでは、これまで乾が主戦場としてきたサイドにMFを置かないため、中断明けのデポルティボ・ラ・コルーニャ戦では、日本代表に合流した影響で新しいシステムでのトレーニングができなかった乾は、初めてベンチ外となった。

 それでも9節のレアル・マドリー戦では、2トップの一角で先発フル出場。結果は0-3の完敗も、乾は「いっぱいボールに触れるし、楽しい。いまのフォーメーションならそこ(FW)で挑戦したいし、中盤の一角でもいい。新しいところでチャレンジしたい」と、新たな役割を歓迎していた。

 さらに、直後に行なわれたコパ・デル・レイ(スペイン国王杯)のセルタ戦では、ラスト20分弱の出場ながら、「前からやりたかったポジション」という左のインサイドハーフでプレー。続く10節のレバンテ戦(スコアは2-2)でも同ポジションでフル出場し、カットインからのシュートで同点ゴールをお膳立てした。

「サイドで張っているより、やっぱり中で受けたい。そのほうがドリブルを仕掛けやすいし、最終ラインとのドリブルの駆け引きより、ひとつ前の中盤のラインとの駆け引きのほうが得意だから。ああいうところで起点となってだれかを使えるようになれれば、自分のレベルが上がると思う。チームとしても良い方向に向かっていくはずだから、できればやり続けたい」

 レバンテ戦で乾は、中央でのプレーに新境地を見出しつつあった。それだけに、11月に再度代表招集でチームを離れる前のレアル・ソシエダ戦(11節)で、まったく良い印象を残せなかったのは残念だった。

次ページ年末までの数試合で目に見える結果を。

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