7人目のゴールスコアラーは誰だ!? W杯予選オーストラリア戦での得点者の系譜

2017年08月31日 サッカーダイジェストWeb編集部

歴史は栄光の銅メダルの翌年に始まった

このような場面が、31日の決戦では何度見られるだろうか。 写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 8月31日、日本代表は埼玉スタジアムで、ロシア・ワールドカップのアジア最終予選、オーストラリア戦に臨む。

 勝てば本大会出場が決まる一戦だが、逆に勝てなければ、最終戦がアウェーでのサウジアラビア戦ということもあり、非常に厳しい状況に追い込まれることとなる。ゆえに、このホームゲームは絶対に勝たなければならない一戦なのだ。
 
 そのためには、攻守の安定した組織も大事だが、何よりゴールが必要となる。堅固な守備を誇るオーストラリアの牙城を崩すのは、果たして誰か。
 
 ここでは、過去6度行なわれたW杯でのオーストラリア戦でゴールを決めた選手たちを紹介しよう。この系譜に連なる"英雄"がどれだけ増えるか、期待したい。
 
◇1人目
渡辺
1970年メキシコW杯予選ファーストラウンド・第1戦
 
 前年にメキシコ(シティ)五輪で銅メダルを獲得し、日本サッカー界が活気に満ちていた最中に、臨んだ70年メキシコW杯予選。当時はアジアだけでなく、オセアニア、さらにはアフリカの国も参戦して1枠を争った。
 
 日本は銅メダルの勢いを持って臨みたかったところだが、大黒柱のストライカー、釜本邦茂が肝炎で今予選を欠場し、チームの攻撃力は半減することとなってしまった。
 
 韓国、オーストラリア(当時はオセアニア連盟所属)との2戦総当たりのファーストラウンドはソウルでの集中開催となり、日本にとっては全ての試合が完全アウェーという過酷な状況を強いられた。
 
 69年10月10日、オーストラリア戦との初戦、日本は相手のパワーとスピードに圧倒され、5分に早くも先制される。それでもその5分後、東京、メキシコ五輪でも活躍したスピード溢れるゴール前のスペシャリスト、渡辺正が決めて同点とする。
 
 しかし、地力で劣る日本は、後半にも61分、68分に追加点を奪われ、1-3で完敗。早くも、初のW杯出場には暗雲が垂れ込めた。
 
◇2人目
宮本輝紀
1970年メキシコW杯予選ファーストラウンド・第3戦
 
 首位しか次ラウンドに進めないファーストラウンド、日本はオーストラリアに完敗した後、韓国とは2-2の引き分け。一方のオーストラリアは韓国からも勝利を挙げた。
 
 10月16日、必勝を期して2度目の直接対決に臨んだ日本は、開始4分で、当時、日本一のテクニシャンと呼ばれた宮本輝紀が先制ゴールを決めた。
 
 しかし、オーストラリアに前半のうちに同点とされ、以降はゴールを奪えず。これで首位の可能性は消滅し、後日、韓国にも敗れて最下位で予選は終了した。
 
 なお、首位のオーストラリアはこの後、ローデシア(現ジンバブエ)を下してファイナルラウンドに進出するも、イスラエルに敗北を喫し、あと一歩のところで本大会出場を逃した。
 

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