【セルジオ越後】豪州戦とサウジ戦に向け、選ぶべき選手と外すべき選手

2017年08月22日 サッカーダイジェスト編集部

ライバルたちとは勝点1差しかないわけで、楽観視なんてできない。

W杯予選で豪州にはまだ一度も勝ったことがない。今回の試合もタフな一戦になるはずだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

 来年のロシア・ワールドカップ出場を懸けたアジア最終予選も、残り2試合となった。グループBで首位に立つ日本は、8月31日にホームでオーストラリアと、9月5日にはアウェーでサウジアラビアと対戦する。
 
 オーストラリアに勝てば、出場権を得られる2位以内が確定して、サウジ戦を待たずに予選突破を決められる。ただし、有利な立場にいるように見えるけど、勝点では日本が17、オーストラリアとサウジはともに16だ。ライバルたちとは勝点1差しかないわけで、楽観視なんてできない。

 いずれにしても、同じグループで唯一8戦無敗のオーストラリアとの一戦は、間違いなくタフなゲームになる。過去のワールドカップ予選では一度も勝ったことがない相手だけに、ひと筋縄ではいかないよ。
 
 とにかく、今は本大会のことなど考えず、目の前の試合でいかに勝点3を奪うかに集中すべきで、ロシア行きのチケットを手にするために一番重要になってくるのが、メンバー選考だ。1-1のドローに終わった6月のイラク戦では、この点で小さくない失敗があった。
 
 右足を痛めていた乾、左足の怪我から復帰したばかりの今野が招集され、ふたりはイラク戦の6日前に行なわれたシリアとの親善試合では目立った活躍を見せたけど、肝心の本番では、どちらもチームを勝利に導く働きはできなかった。
 
 そのイラク戦では井手口が負傷交代するアクシデントがあったとはいえ、シーズンが終わったばかりで疲れが見え隠れする海外組の酒井宏が膝に違和感を覚えてピッチを退けば、交代カードをすべて使い切ったあとに、足を痛めてろくに動けなかった久保は、最後までプレーしなければならなかった。

 オーストラリア戦のみならず、サウジ戦も考えれば、メンバーは慎重に選ばなければならない。選定基準は、言うなれば120パーセントのベストコンディションにある選手だ。 もはや戦術どうこうの問題ではない。ネームバリューも関係ない。
 
 いくら経験が豊富でも、少しでも怪我を抱えていたり、実戦から離れていてコンディションが気がかりな選手は、選考から外すべきではないだろうか。手元で一度、見てみたいといった類の選手も必要ないよ。

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次ページ重用されてきた海外組には、不安が拭えないよ。

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