KLMトリオ活用にシステム変更…堀新体制となった浦和は何が変わった?

2017年08月21日 本田健介(サッカーダイジェスト)

FC東京戦では華麗なパスワークからゴールを奪う。

連勝を飾った堀新体制の浦和。ここから巻き返せるか。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ23節]浦和2-1FC東京/8月19日/埼玉
 
 堀孝史新監督の下で再スタートを切った浦和は、前節の甲府戦に続き、FC東京戦でも勝点3をもぎ取り、連勝を飾った。この一戦で魅せたのがKLMトリオこと、興梠慎三、李忠成、武藤雄樹の3人だ。
 
 まずは17分、李がワンツーで駒井善成の突破をサポートすると、駒井のクロスを武藤が落とし、興梠が右足でネットを揺らした。
 
 また、30分には柏木陽介の縦パスを李が左足で武藤につなぎ、武藤のパスを受けた興梠が再びフィニッシュ。すべてのパスをワンタッチでつなぐ、美しいゴールだった。
 
 これでキャリアハイのゴール数(15ゴール)を更新した興梠は語る。
 
「最近は中央でのコンビネーションがなかなか出せない試合が続いたので、そろそろフリックとか入れていこうかという話はしていた。この3人で最も長くやっていて、分かり合えているので、チャレンジしようと確認し合っていた。失敗しても今は守備が凄く頑張ってくれているので、そこも頼りにしている」
 
 興梠と同様に李、武藤も3人の連係の良さを強調する。
 
「武藤と慎三と一緒に出場すれば、ああいうコンビネーションができると分かっていた。進化していく浦和でも今回のような連係は生かしたい」(李)
 
「3人の距離感が良ければああいうゴールが生まれる。3人のイメージがあったからだと思います」(武藤)
 
 チームに停滞感が漂うなか、久々に華麗なパスワークでゴールを奪えたのは大きな収穫だろう。さらに堀監督は、1点をリードして迎えた終盤には、興梠と武藤を下げて、ラファエル・シルバと矢島慎也を投入し、システムを5-3-2へ変更。「(スピードがある)ラファがいたので」(武藤)と、守備を固め、カウンターでの攻撃へシフトする明確な逃げ切り策を提示した。

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