【セルジオ越後】ハリルの選手選考は矛盾が多すぎる。森重を外したのなら、なんで本田を選んだの?

2017年05月25日 サッカーダイジェスト編集部

最も驚かされたのは加藤の選出だ。

中盤ではブルガリでプレーする加藤が初選出された。ただ、その実力は未知数だ。写真:田中研治

 ロシア・ワールドカップの最終予選のイラク戦が6月13日に行なわれる。6月7日にはシリアとのテストマッチも控えているが、この2戦に臨むメンバーが5月25日に発表された。

 GKにはレイソルの中村、DFにはガンバの三浦、レッズの宇賀神ら目新しいメンバーが選ばれた。最も驚かされたのはブルガリアのベロエ・スタラ・ザゴラに所属する加藤の選出だ。正直、名前を聞いても「誰?」という感想だ。どんな選手なのか、みんなも気になるんじゃないかな。

 3月のUAE戦、タイ戦に向けたメンバー発表会見では、ハリルホジッチ監督は"経験"を重視したと語っていた。それなのに、今回は経験の浅い選手を数人、加えた。彼の選考基準は何を軸にしているのか、さっぱり理解できない。
 
 CBでは森重を外したね。理由はクラブでのパフォーマンスに満足できないからだという。だったらなんでFWに本田を入れたのか。確かに直近のボローニャ戦では、素晴らしいFKを決めた。でもあれだけだよね。シーズンを通じてベンチを温めていた選手を選び、クラブで結果を残しているレッズの興梠やフロンターレの小林を外すのは、理屈に合わないよ。要するに彼の選手選考には矛盾が多いんだ。
 
 ハリルホジッチ監督が考える"調子の良い選手"の定義とはなんなのか、一度聞いてみたい。興梠や小林は会見の説明だけじゃ到底、納得できないはずだよ。
 
 欧州組を選んでいるのは、視察ついでにフランスに帰る理由が欲しいだけなんじゃないかと勘繰りたくもなるよ。初選出の加藤にしたって「スタッフが現地で4試合見た」と、強調していたが、実戦で使うのかな。想像できるのはテストマッチのシリア戦で、数分だけピッチに立たせてお茶を濁すパターンじゃないかな。
 
 その意味でもイラク戦で注目したい選手はいないね。結局は初選出の選手はシリア戦で試され、イラク戦はいつもとあまり代わらないメンバーが並ぶはずだから。
 

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