【ブンデス日本人の現地評】香川には最高採点、武藤は手放しで称賛! 他の選手も軒並み及第点以上の評価に

2017年05月16日 山口裕平

「先発に値することを示し、ビッグチャンスを演出した」香川

これまでとは異なるポジションで攻撃に絡めない時間帯もあった香川だが、前めに位置取ってからは幾度も輝きを放ち、結果も残した。 (C) Getty Images

 ブンデスリーガ第33節は、久々に日本人選手たちが存在感を発揮した週末になった。とりわけ、チームを窮地から救ってみせた香川と武藤は、各紙から高い評価を受けている。
 
 ドルトムントの香川は、アウクスブルク戦に先発。ホッフェンハイム戦から唯一のメンバー変更ということで、累積警告で出場停止のカストロの「穴埋め」と各紙は受け止めたが、同点ゴールをアシストして高評価を受けた。
 
 試合は1-1のドローに終わったものの、勝点1を得たことでドルトムントは3位の座をキープしている。
 
 香川に対して、『ビルト』紙と『キッカー』誌はともに、チーム単独最高点となる2点を与えた。
 
 地元紙『ルールナハリヒテン』はチーム最高タイとなる2.5点を付け、「生き生きとした23番は、カストロの累積警告によってホッフェンハイム戦で勝利したスタメンから唯一の変更点となった」と、あくまで代役での出場あることを強調しながらも、そのパフォーマンスについては高く評価している。
 
「彼は先発入りに値することを、前後半を通してたくさんの小さなアクションで示し、幾つかビッグチャンスを演出した。同点ゴールも彼の手柄のひとつで、オーバメヤンはこの日本人のシュートに触るだけで良かった」
 
 地元紙『WAZ』も同じくチーム最高タイとなる2.5点を与えたが、チームが勝利を逃したため問題点も指摘した。
 
「ドルトムントの同点ゴールを思わぬかたちでアシストした。その後は、良かったり悪かったりだった。良かったのは、ドリブル突破、オーバメヤンへのクロス。悪かったのは、幾つかのミスパスだ」
 
 もっとも、同紙は「それでも、攻撃陣では最も良かった」と、ポジティブに締めくくっている。
 
 マインツの武藤は、フランクフルト戦(4-2で勝利)に後半から出場。終盤にヘディングで逆転ゴールを奪うと、アディショナルタイムにはPKを獲得して、チームの救世主に。これでマインツは、1部残留をほぼ確実とした。
 
「武藤がマインツを幸福へ」という見出しで記事(電子版)を掲載した『ビルト』は、チーム最高タイの2点を付け、「ハーフタイムにエズツナリに代わって投入され、2トップの一角に。このジョーカーのひと刺し――ヘディングで3-2とし、さらに4-2とするPKを獲得した」と記した。

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