【セルジオ越後】テロからどうやって身を守るかは、本当に難しい問題だ

2017年04月14日 サッカーダイジェスト編集部

セキュリティのさらなる強化は今後、必要だろうね。

スタジアムに向かっていたドルトムントのチームバスが爆発事件に巻き込まれる。幸いにも死者が出なくて、本当に良かった。(C)Getty Images

 3月11日、ドルトムントで選手たちが乗るバスの近くで爆発が起こる事件があった。
 
 報道によればイスラム過激派のテロ行為と見られ、何人かが負傷したようだけど、死者が出なくて本当に良かった。
 
 今月初めにはロシアの地下鉄で列車が爆破されたし、昨年にはフランスで劇場が狙われて、大きな被害が出てしまった。人が多く集まったり、社会的に影響力のあるものがターゲットになっているようで、サッカーもその範疇に入っているのだろうね。
 
 もっとも、スタジアムなどの警備は厳しくなるとは思うけど、今回はそこまで警備が厳重ではない場所での爆発だった。セキュリティのさらなる強化は今後、必要になってくるかもしれないね。
 
 今回の事件で、ヨーロッパの不安定な社会情勢が改めて浮き彫りになった感がある。欧米諸国ほどではないにせよ、それなりに管理されている日本でも、テロに対しては警戒しなければいけないし、対岸の火事ではいられない。
 
 もちろん、ヨーロッパでこうした事件が起こったからといって、すぐに日本のスポーツ界も抜本的なテロ対策の見直しをするというわけではないだろう。ただし、日本のスポーツ界ではサッカーより野球のほうが集客力があるから、より警戒心を強めるべきは野球界かもしれないね。

次ページ一つひとつに対策を講じていたら、膨大な予算がかかるよ。

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