久保裕也の大活躍に“ベルギーの先輩”小野裕二の胸中は?

2017年04月02日 白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

「まずしっかり守って、チャンスがあれば攻撃に絡めるように意識」

小野はFC東京戦で右インサイドハーフに入り、ピッチを退く65分まで攻守で奮闘した。(C)SOCCER DIGEST

[J1リーグ5節]FC東京 3-3 鳥栖/4月1日/味スタ
 
 今年1月にベルギーのシント=トロイデンからサガン鳥栖に移籍した小野裕二は、2節の川崎戦で足を痛めて戦線離脱。5節のFC東京戦でようやく復帰を果たした。
 
 ポジションは開幕2試合と同じ右インサイドハーフ。中盤を縦横無尽に走り回り、守備では身体を張ったタックルやカバーリング、攻撃では持ち前のテクニックでキラリと光るプレーを見せた。
 
 元々はFWやトップ下が主戦場のアタッカーだが、65分にピッチを退くまで3センターハーフの一角で効果的に機能。本人もベルギーで経験済みだったというポジションに手応えを感じていた。
 
「インサイドハーフはベルギーでやっていたので、マッシモ(フィッカデンティ監督)はそれを見ていてくれたんだと思います。まずしっかり守って、チャンスがあれば攻撃に絡めるように意識しています。まだまだ課題はたくさんありますけど、悪くはなかったです」
 
 1992年生まれの小野は、宇佐美貴史(アウクスブルク)、柴崎岳(テネリフェ)、小林祐希(ヘーレンフェーン)、宮市亮(ザンクトパウリ)、高木善朗(東京V)、武藤嘉紀(マインツ)らと同じいわゆる"プラチナ世代"の一員だ。横浜で17歳にしてトップデビューを飾り、プロ契約時には18歳で背番号10を託されるなど、次世代のドリブラーとして脚光を浴びた。
 
 13年1月にはスタンダール移籍で初の海外挑戦。しかし、15年7月に加入したシント=トロイデン時代を含めて、ベルギーでは4年通算で47試合・1得点と不本意な成績に終わる。左膝靭帯断裂、顎の骨折など相次ぐ怪我にも悩まされた。本人はこの欧州時代を「怪我もあったし、色々なことがあった。でも、自分の財産になっています」と振り返った。

次ページ久保の活躍に「僕はベルギーで結果を残せなかったけど…」。

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